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【Python入門】mathライブラリ

mathライブラリ
Pythonでは、数学的な計算や高度な数値処理を行う際に非常に便利なmathライブラリ(mathモジュール)が用意されています。mathモジュールを活用することで、基本的な数学関数から複雑な計算まで、幅広い用途に対応することが可能です。ここでは、mathモジュールの基本的な使い方と、代表的な関数であるfloor(フロア)とceil(シール)について詳しく解説します。

プログラムのダウンロード
「ダウンロード」から、JupyterLab で実行できるサンプルプログラムがダウンロードできます。ファイルは、ESET Endpoint Securityでウイルスチェックをしておりますが、ダウンロードとプログラムの実行は自己責任でお願いいたします。
1.mathライブラリの基本
mathモジュールは、数学的な関数や定数を提供する標準ライブラリの一つです。これらの関数を利用することで、複雑な計算を簡潔に記述することができます。mathモジュールを使用するには、まずインポートする必要があります。
ライブラリの読み込み(import文)
mathモジュールを使用するためには、プログラムの先頭で以下のようにインポートします。
import mathポイント
import文を使ってモジュールを読み込むことで、そのモジュール内の関数や定数を利用可能になります。- 一度インポートすれば、プログラム全体で
mathモジュールの機能を使用できます。
2. floor関数とceil関数の使い方
mathモジュールには、数値を特定の方向に丸める関数としてfloor関数とceil関数が含まれています。これらの関数は、数値を整数に変換する際に非常に役立ちます。
floor関数(フロア関数)
math.floor()関数は、指定した数値以下の最大の整数を返します。言い換えれば、小数点以下を切り捨てて最も近い整数に丸めます。
【構文】math.floor(数値)
・サンプルプログラム
import math
num = 5.75
result = math.floor(num)
print(result) # 出力: 5
num_negative = -3.2
result_negative = math.floor(num_negative)
print(result_negative) # 出力: -4ceil関数(シール関数)
math.ceil()関数は、指定した数値以上の最小の整数を返します。これは、小数点以下を切り上げて最も近い整数に丸めることを意味します。
【構文】math.ceil(数値)
・サンプルプログラム
import math
num = 5.25
result = math.ceil(num)
print(result) # 出力: 6
num_negative = -3.8
result_negative = math.ceil(num_negative)
print(result_negative) # 出力: -3floor関数とceil関数の違い
| 関数 | 説明 | 例 | 出力 |
|---|---|---|---|
floor | 数値以下の最大の整数に丸める(切り捨て) | math.floor(4.7) | 4 |
ceil | 数値以上の最小の整数に丸める(切り上げ) | math.ceil(4.2) | 5 |
floor | 負の数の場合、数値以下の最大の整数に丸める | math.floor(-2.3) | -3 |
ceil | 負の数の場合、数値以上の最小の整数に丸める | math.ceil(-2.3) | -2 |
ポイント
- 正の数では、
floorは切り捨て、ceilは切り上げを行います。 - 負の数では、
floorはより小さい整数に、ceilはより大きい整数に丸められます。
3.その他の代表的な関数
mathモジュールには、floorとceil以外にも多くの便利な関数が含まれています。ここではその一部を紹介します。
| 関数 | 説明 | 例 | 出力 |
|---|---|---|---|
math.sqrt() | 数値の平方根を返す | math.sqrt(16) | 4.0 |
math.pow() | 指定した数値の累乗を返す | math.pow(2, 3) | 8.0 |
math.sin() | ラジアンで指定した角度の正弦を返す | math.sin(math.pi / 2) | 1.0 |
math.cos() | ラジアンで指定した角度の余弦を返す | math.cos(0) | 1.0 |
math.log() | 指定した数値の自然対数を返す | math.log(math.e) | 1.0 |
math.factorial() | 指定した整数の階乗を返す | math.factorial(5) | 120 |
・サンプルプログラム
import math
# 平方根の計算
print(math.sqrt(25)) # 出力: 5.0
# 累乗の計算
print(math.pow(3, 4)) # 出力: 81.0
# 正弦の計算
print(math.sin(math.pi / 2)) # 出力: 1.0
# 余弦の計算
print(math.cos(math.pi)) # 出力: -1.0
# 自然対数の計算
print(math.log(math.e)) # 出力: 1.0
# 階乗の計算
print(math.factorial(6)) # 出力: 7204.mathライブラリの活用ポイント
mathモジュールを効果的に活用するためのポイントを以下にまとめます。
| ポイント | 説明 | 利用例 |
|---|---|---|
| インポートの必要性 | mathモジュールの関数を使用する前に、必ずインポートが必要。 | import math |
| 関数の利用方法 | モジュール名を先頭に付けて関数を呼び出す。 | math.floor(3.7), math.sqrt(16) |
| 定数の利用 | mathモジュールには数学定数も含まれている。 | math.pi, math.e |
| ラジアンの使用 | 三角関数はラジアンで角度を指定する。 | math.sin(math.radians(90)) → 1.0 |
| 精度の確保 | 高精度な数学計算が必要な場合に便利。 | 科学計算やエンジニアリング分野での利用 |
活用例
- 科学計算: 複雑な数式や物理現象のシミュレーションに使用。
- ゲーム開発: ゲーム内の物理演算や座標計算に利用。
- データ分析: 数値データの統計処理や分析に役立つ関数を活用。
まとめ
ここでは、Pythonのmathライブラリ(mathモジュール)について学びました。
- mathモジュールの基本:
import mathを使用してモジュールを読み込み、数学的な関数や定数を利用する方法を理解しました。 - 主要な関数:
floor関数とceil関数を中心に、数値を特定の方向に丸める方法を学びました。 - その他の関数:平方根、累乗、三角関数、対数、階乗など、
mathモジュールに含まれる便利な関数を紹介しました。 - 活用ポイント:
mathモジュールを効果的に活用するためのポイントと利用例を確認しました。
mathモジュールを活用することで、Pythonでの数学的な計算が格段に効率的かつ正確になります。次のコンテンツでは、変数と代入文について詳しく解説していきます。ぜひ、実際にコードを書きながら、mathモジュールの関数を試してみてください。
