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【Python入門】VSCodeでPythonを実行する

VSCodeでPythonを実行する

 ここでは、Visual Studio Code(VSCode)を利用してPythonプログラムを作成し、ファイルに保存して実行する方法について、順を追って分かりやすく解説していきます。VSCodeは、多くのプログラミング言語に対応した統合開発環境であり、ファイルの編集から実行まで一貫して作業できるため、本格的なプログラミングに非常に適しています。

1.VSCodeを使ったPythonプログラム作成の概要

 VSCodeを使うと、テキストエディタとしての基本操作はもちろん、拡張機能(特にPython拡張機能)によってコード補完、デバッグ、実行などを効率的に行えます。ここでは、Pythonプログラムをファイルに保存する基本的な流れについて説明します。以下の表は、VSCodeでのPythonプログラム作成における主なステップとそのメリットをまとめたものです。

ステップ内容メリット
新しいファイルの作成「File」メニューから「新しいファイル」を選択し、保存時に「ファイル名.py」として作成する。拡張子 .py によりPythonファイルとして認識される。
プログラムの記述作成したファイル内に、Pythonのコードを入力(例:forループやprint関数)。簡単なプログラムから本格的なプログラムまで幅広く対応。
ファイル保存ファイルを保存(Ctrl+S または「ファイル」メニューから「保存」をクリック)する。編集内容が確実にディスクに保存され、再利用可能。
プログラムの実行右上の「▷」ボタンまたは、右クリックのコンテキストメニューから「ターミナルでPythonファイルを実行する」を選択。統合ターミナル上で即座に実行結果が得られる。

2.Pythonプログラムの作成と保存

まず、VSCodeを起動し、メニューの「File」から「新しいファイル」を選択します。

 ファイル名を入力する際には、拡張子として「.py」を指定します。たとえば「hello.py」と入力し、保存場所(ここでは例としてデスクトップ内の「Python入門」フォルダ)を選択します。

 ファイルのエンコーディングは、通常「UTF-8」を選択してください。UTF-8はASCIIとの互換性があり、BOMが付かないため、より幅広い環境で安心して扱えます。※デフォルトで「UTF-8」が選択されています。

ここで、作成するプログラム例は、以下のような内容です。

for c in 'Hello':
    print(c)
print('World')

※ 2行目の print(c) は、タブまたは空白4個でインデント(字下げ)してください。

3.VSCodeでのプログラム実行と保存方法

3.1. プログラムの実行

 Python拡張機能がインストールされていれば、VSCodeには実行用の便利な機能が備わっています。ファイルにコードを記述・保存した後、画面右上に「▷」ボタンが表示されるので、これをクリックすることでプログラムを実行できます。

 また、エディタ上で右クリックし、表示されるコンテキストメニューから「Pythonの実行」→「ターミナルでPythonファイルを実行する」を選ぶことでも、同様に実行が可能です。

 実行結果は、VSCodeの統合ターミナルに表示され、たとえば上記のプログラムの場合、以下のように各文字が改行で表示された後、最後に「World」が出力されます。

PS C:\Users\owner> & C:/Users/owner/AppData/Local/Programs/Python/Python313/python.exe c:/Users/owner/Desktop/Python入門/hello.py
H
e
l
l
o
World

3.2. ファイルの保存

ファイルを保存するには、Ctrl+S または「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。

 VSCodeのファイル名の変更、ファイルの保存などの基本操作は一般的なテキストエディタと同じ操作なので、扱いやすいと思います。

4.VSCodeを使う際のポイントと応用

 VSCodeは、基本的なテキストエディタとしてだけでなく、拡張機能によって高度な機能が追加されるため、複雑なプロジェクトにも対応できます。VSCodeでのファイル操作は、他の一般的なテキストエディタと同様で、ファイル名の変更、保存、コピー&ペーストなどが直感的に行えます。

 また、Python拡張機能を利用することで、コード補完やデバッグ、Linting(静的解析)などの機能も有効になり、開発効率が大幅に向上します。もし普段使用しているエディタが気に入っている場合も、まずは試しにそのエディタでPythonプログラムを書いてみるのも良いでしょう。

 しかし、本格的なプログラムの開発や複数ファイルに跨るプロジェクトの場合は、統合開発環境であるVSCodeが最適な選択となります。

まとめ

 VSCodeを使用してPythonプログラムを作成し、ファイルとして保存・実行する方法は、シンプルでありながら強力な開発環境を提供します。新しいファイルの作成、UTF-8での適切なエンコーディング、保存、実行の一連の操作を習得することで、効率的に本格的なプログラミング作業を進めることができます。VSCodeの豊富な拡張機能と統合ターミナルを活用することで、開発の幅が広がり、安心してコードを記述・実行できる環境が整います。