Java入門|Javaの基本と画面出力

はじめてのJava文法もこわくない。画面に文字を出しながら、基本のしくみをやさしく身につけよう

第1章では、Javaのプログラムを書いて保存し、コンパイルして実行する流れを体験しました。ここからは、いよいよJavaそのものの書き方に少しずつ慣れていく段階です。

とはいえ、最初から難しいことを全部覚える必要はありません。まずは、コンピュータにどのように指示を書けばよいのか、その形に親しむことが大切です。特に最初の学習では、画面に文字を表示するプログラムを通して、Javaの文法の基本を自然に身につけていくのがおすすめです。

画面に文字を表示するプログラムは、見た目がわかりやすく、実行結果もすぐ確認できます。そのため、クラス、mainメソッド、波かっこ、セミコロンといったJavaの基本要素を学ぶ入り口としてとても向いています。この内容をしっかり理解しておくと、この先の変数、条件分岐、繰り返しといった学習にもスムーズにつながっていきます。

ここでは、Javaの基本と画面出力をテーマに、プログラムの形、出力の考え方、printとprintlnの違いなどを、サンプルプログラムを交えながら丁寧に見ていきましょう。

画面に文字を表示するところから始めよう

Javaの学習では、まずコンピュータに簡単な仕事をさせるところから始めるのが定番です。その中でも、もっとも基本的で取り組みやすいのが、画面に文字を表示するプログラムです。

プログラムの世界では、画面に文字や数値を表示することを、画面に出力する といいます。

たとえば、画面にあいさつやメッセージを表示できるようになると、プログラムがきちんと動いているかどうかをすぐに確認できます。また、書いたコードがどの部分でどのように働いているかもつかみやすくなります。

最初のうちは、コードの意味を一語一句すべて理解しようとしなくても大丈夫です。まずは、Javaではこういう形で書くのだな、という全体の型に慣れていくことが大切です。

最初に覚えたい基本の形

画面に文字を出力するJavaプログラムには、まず次のような基本の形があります。

class クラス名
{
    public static void main(String[] args)
    {
        System.out.println(出力したい内容);
    }
}

この形は、今後Javaを学んでいくうえで何度も登場します。最初は少し長く見えるかもしれませんが、実は役割ごとに分けて見ると理解しやすくなります。

基本の形を部分ごとに見てみよう

次の表で、それぞれの部分がどんな役割を持っているのかを整理してみます。

記述役割今の段階での理解
class クラス名クラスを定義するJavaのプログラムを入れる箱の名前
public static void main(String[] args)プログラムの実行開始地点ここから処理が始まる特別な部分
{ }ブロックまとまりを表す記号
System.out.println(...)画面に出力する命令かっこの中の内容を表示する
;文の終わり1つの命令の終わりを表す

この段階では、特に次の3つを意識するとよいです。

1つ目は、Javaのプログラムは一定の型に沿って書くことです。
2つ目は、画面に表示したい内容は System.out.println(...) の中に書くことです。
3つ目は、セミコロンや波かっこの位置を正しく書くことです。

サンプルプログラムで画面出力を確認しよう

ファイル名:Sample1.java

// 画面にメッセージを2行表示するプログラム
class Sample1
{
    public static void main(String[] args)
    {
        System.out.println("おはようございます。");
        System.out.println("今日もJavaを学んでいきましょう。");
    }
}

このプログラムをコンパイルして実行すると、画面には次のように表示されます。

おはようございます。
今日もJavaを学んでいきましょう。

ここで注目したいのは、2つの System.out.println がそれぞれ1行ずつ表示を担当していることです。1つ目の命令で1行目が表示され、2つ目の命令で2行目が表示されます。

つまり、println を使うと、1回出力するごとに改行されるのです。

このプログラムはどう読めばよいのか

はじめて見ると、プログラム全体が少し堅苦しく見えるかもしれません。そこで、上から順番にやさしく読み解いてみましょう。

class Sample1

これは、このプログラムの名前を表しています。Javaでは、プログラムをクラスという単位で書いていきます。ここでは Sample1 という名前のクラスを作っています。

また、ファイル名も Sample1.java となっており、クラス名と対応しています。学習の初期段階では、ファイル名とクラス名をそろえて考える習慣をつけておくとわかりやすいです。

public static void main(String[] args)

これは、プログラムのスタート地点です。Javaは、この main という部分から処理を始めます。

今は細かい意味をすべて理解しなくても大丈夫です。まずは、Javaではプログラムを動かすとき、この mainメソッド の中に書いた処理が順番に実行される、と覚えておけば十分です。

{ と }

これらはブロックを表す記号です。どこからどこまでがまとまりなのかを示します。

Javaでは、このブロックを使って、クラスの中身やメソッドの中身を区切ります。開始が { で、終了が } です。対応がずれてしまうとエラーになりやすいので、ていねいに入力することが大切です。

System.out.println("...");

これが、画面に文字を表示する命令です。かっこの中に表示したい内容を書きます。文字列を表示する場合は、内容を " " で囲みます。

そして最後の ; は、その命令がここで終わりであることを表しています。Javaでは、多くの文の終わりにセミコロンが必要です。

画面に出力するとはどういうことか

プログラムの説明では、よく 画面に出力する という表現が使われます。これは、単に画面に文字を表示する、という意味です。

たとえば、次のようなことはすべて出力の例です。

出力するもの
文字列おはようございます
数値100
計算結果10 + 20 の結果
記号を含む文章Java学習を始めます!

プログラムは、画面に結果を見せることで、何をしたのかを利用者に伝えます。そのため、出力はプログラミングの基本中の基本といえます。

System.out.println の意味をやさしく理解しよう

System.out.println という書き方は、最初は少し長く感じます。しかし、ひとまとまりの命令として見るとそれほど難しくありません。

ざっくり言うと、これは 画面に1行表示するための命令 です。

特に大事なのは、println の部分です。これは、表示したあとに改行するという働きを持っています。つまり、1つ表示したら次は新しい行に進む、ということです。

たとえば、次のように2回書けば、それぞれ別の行に表示されます。

System.out.println("1行目");
System.out.println("2行目");

実行結果はこうなります。

1行目
2行目

このように、println は見やすく整った表示をするときに便利です。

print と println の違いを知っておこう

画面出力には、println だけでなく print もあります。どちらも画面に表示する命令ですが、大きな違いは改行するかどうかです。

違いを表にすると、次のようになります。

命令出力後の動き特徴
System.out.println改行する次の出力が次の行に表示される
System.out.print改行しない次の出力が同じ行に続けて表示される

この違いはとても大切です。見た目の結果が大きく変わるからです。

print を使ったサンプルを見てみよう

こちらも元の内容をもとに、別の日本語メッセージを使ったシンプルな例に変更します。

ファイル名:Sample2.java

// printを使って続けて表示するプログラム
class Sample2
{
    public static void main(String[] args)
    {
        System.out.print("Javaの学習を");
        System.out.print("始めましょう。");
    }
}

このプログラムを実行すると、画面には次のように表示されます。

Javaの学習を始めましょう。

2回 print を使っているのに、途中で改行されていないことがわかります。これは、print が出力したあとに改行しないからです。

println と print の違いを実感しよう

見比べると違いがはっきりします。

println を使った場合

System.out.println("Javaの学習を");
System.out.println("始めましょう。");

実行結果

Javaの学習を
始めましょう。

print を使った場合

System.out.print("Javaの学習を");
System.out.print("始めましょう。");

実行結果

Javaの学習を始めましょう。

このように、同じ内容でも命令の種類によって表示のされ方が変わります。

どちらを使えばよいのか

基本的には、1行ごとに見やすく表示したいときは println が便利です。学習の初期段階では、まず println を中心に使うと結果が見やすく、動作も理解しやすいでしょう。

一方で、print は文章をつなげて表示したいときや、あとで別の内容を同じ行に続けて出したいときに役立ちます。

たとえば、次のような使い方もできます。

System.out.print("現在の点数は");
System.out.print("80点です。");

実行結果

現在の点数は80点です。

このように、出力を細かく分けて書きたいときに便利です。

サンプルプログラムから学べるJavaの基本

この2つのサンプルには、Javaの基本がぎゅっと詰まっています。ここで押さえておきたいポイントを整理してみましょう。

学べること内容
クラスJavaのプログラムを入れるまとまり
mainメソッドプログラムの開始地点
ブロック波かっこで処理のまとまりを表す
1つ1つの命令はセミコロンで終わる
出力System.out.println や System.out.print で画面に表示する

この内容は、今後の学習の土台になります。たとえば、変数を使う場合でも、if文を使う場合でも、for文を使う場合でも、基本的には mainメソッド の中に処理を書いていくことになります。

入力ミスしやすいポイントにも注意しよう

Javaの学習を始めたばかりのころは、内容の理解よりもまず入力ミスでつまずくことがよくあります。次のような点に気をつけると、エラーを減らしやすくなります。

よくあるミス注意点
セミコロンの書き忘れ文の最後に ; がない文の終わりには ; をつける
波かっこの対応ミス{ と } の数が合わない開始と終了をセットで確認する
大文字小文字の違いsystem と書いてしまうJavaでは大文字小文字を区別する
文字列の囲み忘れ" " がない文字列はダブルクォーテーションで囲む
クラス名の入力ミスSample1 のつづり違いファイル名との対応も意識する

特に、System.out.println は長いので、慣れないうちは写経のように正確に入力する意識が大切です。

コメントも大切な要素

サンプルプログラムの先頭には、コメントが入っていました。

// 画面にメッセージを2行表示するプログラム

コメントは、プログラムの説明を書くための文です。コンピュータが実行する対象ではなく、人が読んで理解しやすくするためのものです。

今回のように、何をするプログラムなのかをひとこと書いておくと、あとで見返したときにもわかりやすくなります。学習中は特に、自分の理解を助けるためにも、短い日本語のコメントを入れる習慣をつけるとよいでしょう。

この図では、Javaプログラムの入れ子構造がひと目でわかります。クラスという大きなまとまりの中に mainメソッド があり、その中で出力の命令が順番に実行される、という流れです。

初心者の方は、どうしてこんなに波かっこが多いのかと戸惑いやすいのですが、この図を見ると、まとまりの中にさらにまとまりがあることが分ります。Javaでは、このように構造を意識して読むことがとても大切です。

命令は上から順番に実行される

今回のサンプルで、1行目のメッセージが先に表示され、2行目のメッセージがそのあとに表示されたのは、プログラムが上から順に実行されるからです。

たとえば、次のように順番を入れ替えると、表示順も変わります。

ファイル名:Sample1.java

// 表示する順番を入れ替えた例
class Sample1
{
    public static void main(String[] args)
    {
        System.out.println("今日もJavaを学んでいきましょう。");
        System.out.println("おはようございます。");
    }
}

この場合の実行結果は、次のようになります。

今日もJavaを学んでいきましょう。
おはようございます。

つまり、プログラムは書いた順番どおりに処理される、という基本感覚もここで身につけることができます。

文字列を出力するときの書き方

画面に日本語のメッセージを出すときは、表示したい文章を " " で囲んで書きます。たとえば次のような形です。

System.out.println("こんにちは。");

この "こんにちは。" のように、文字の並びとして扱われる内容を、文字列 といいます。

今後は、数値や記号、エスケープシーケンスなども扱っていくことになりますが、まずは 文字列はダブルクォーテーションで囲む と覚えておくと安心です。

学習の最初にこの内容が大切な理由

画面出力は単純に見えるかもしれませんが、実はJavaの基本がたくさん詰まっています。

  • Javaのコードの型に慣れられる
  • クラスとmainメソッドの存在を知ることができる
  • 波かっこやセミコロンの使い方に慣れられる
  • 命令が順番に実行されることを理解できる
  • 実行結果がすぐ見えるので達成感がある

つまり、画面出力はただ文字を見せるだけではなく、Javaの世界に入るための最初の扉なのです。

最初はコード全体が少し長く見えても、何度か入力して実行しているうちに、自然と目が慣れてきます。まずは、println と print の違いをしっかり体験しながら、Javaの基本の形を手になじませていきましょう。