
C言語入門|複雑性に立ち向かう:構造体によるデータ整理の第一歩
ここまで、本当によく頑張りました 😊
if、while、for を自在に組み合わせて、
かなり本格的なプログラムが書けるようになってきましたね。
……ところで今、
「自分が書いたコードなのに、なんだか全体が見えない」
そんな感覚、ありませんか?
行数は増え、変数も増え、
頭の中がごちゃごちゃしてきたとしたら——
それは 成長している証拠 でもあります 👍
ここから先は、
文法の問題ではなく、人間の限界との戦い になります。

プログラミングの新たな敵「複雑性」
第Ⅰ部で学んだ
順次・分岐・繰り返しの3種類の文と制御構文があれば、
理論上はどんなプログラムでも作れるはずでした。
それなのに、なぜ開発が止まってしまうのでしょうか?
原因は、とてもシンプルです。
| 問題 | 内容 |
|---|---|
| 行数の増加 | 数百行を超えると全体像が把握しづらい。 |
| 変数の増加 | 似た名前の変数が大量に並ぶ。 |
| 関係性の不明瞭さ | どのデータがどの処理に関係しているか分からない。 |
つまり、
プログラムが複雑になりすぎて、人間が把握できなくなる
これが「複雑性」という敵の正体です。
コンピュータは文句を言いませんが、
人間の脳は先に悲鳴を上げてしまうんですね 😵💫
複雑性を克服するために必要な考え方
ここで大切なのは、
「もっと命令を覚えること」ではありません。
必要なのはこれです。
| 考え方 | 内容 |
|---|---|
| 整理する | 関連するデータをまとめる。 |
| 役割で考える | 人や物を単位として扱う。 |
| まとまりを作る | バラバラな変数を1つにする。 |
この考え方を実現するための仕組みが、
構造体(structure) です 😊
変数が増えすぎると何が起きるのか
まずは、構造体を使わない場合を見てみましょう。
例として、RPGのキャラクター情報を
普通の変数だけで管理しようとすると、こんな感じになります。
#include <stdio.h>
typedef char String[1024];
int main(void)
{
String heroName = "アレン";
int heroLevel = 5;
int heroHp = 120;
int heroAtk = 18;
String mageName = "リナ";
int mageLevel = 4;
int mageHp = 80;
int mageAtk = 6;
// 変数が増えすぎて管理が大変!
}一見すると問題なさそうですが、
キャラクターが増えたり、
HPの最大値や魔力などの項目が追加されたらどうなるでしょう?
| 起こりやすいミス | 説明 |
|---|---|
| 変数名の重複 | コピー後の修正漏れ |
| 宣言忘れ | 必要な変数を用意し忘れる。 |
| 対応漏れ | 処理側で使い忘れる。 |
つまり、
データの数が増えるほど、ミスが爆発的に増える
という状態に陥ります。
構造体とは何者なのか?
構造体とは、
異なる型のデータをひとまとめにできる型 です。
イメージとしては、
大きな箱の中に、用途別の小さな箱が入っている
そんな感じです 😊
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 構造体 | データのまとまりそのもの |
| メンバー | 構造体の中に入っている個々のデータ |
これにより、
「この人の情報」「この敵の情報」
といった 現実世界の感覚そのまま で
データを扱えるようになります。
構造体で整理すると世界が変わる
ここからは、
最終的に使っていく構造体をイメージしながら説明します。
職業を表す enum
typedef enum {
HERO,
WARRIOR,
MAGE
} Job;enum を使うことで、
職業を意味のある名前で表現できます。
| 値 | 意味 |
|---|---|
| HERO | 勇者 |
| WARRIOR | 戦士 |
| MAGE | 魔法使い |
数字よりも、
意味が一目で分かるコード になりますね。
キャラクターを表す構造体
typedef struct {
char name[20];
Job job;
int level;
int hp;
int max_hp;
int atk;
int magic;
} Character;この構造体1つで、
「キャラクターとは何か」がすべて表現されています。
| メンバー | 内容 |
|---|---|
| name | 名前 |
| job | 職業 |
| level | レベル |
| hp | 現在HP |
| max_hp | 最大HP |
| atk | 攻撃力 |
| magic | 魔力 |
もう、
heroHp や heroAtk を個別に追いかける必要はありません 😊
アイテム・敵も同じ考え方で整理
typedef struct {
char name[20];
int atk;
int magic;
} Item;
typedef struct {
char name[20];
int hp;
int atk;
int exp;
} Enemy;それぞれ、
- アイテムとは何か
- 敵とは何か
を、構造として表しています。
これが「データを整理する」ということなんですね。
構造体と現実世界の対応関係
構造体は、
現実世界の物や人をそのままコードに持ち込む ときに
とても強力です。
構造体:書籍
| メンバー | 内容 |
|---|---|
| title | 本のタイトル |
| author | 著者 |
| price | 価格 |
構造体:学生
| メンバー | 内容 |
|---|---|
| id | 学籍番号 |
| name | 名前 |
| score | 点数 |
こう考えると、
構造体は特別な存在ではなく、
人間の考え方をそのままプログラムにしたもの
だと分かってきますね 😊
構造体は複雑性への第一の武器
構造体を使うことで、
- データが整理される。
- 関係性が分かりやすくなる。
- 修正や拡張が楽になる。
という、大きなメリットが得られます。
複雑性に正面から立ち向かうための
最初の、そして最重要な一歩
それが構造体です 💪
構造体を理解した瞬間、
「今までの混乱は何だったんだ!」
と感じるはずですよ。
