
C言語基礎|変数の基本
変数は「値を覚えておくための箱」
これまでのプログラムでは、
10 や 25 のような 定数 を直接使って計算し、
その結果を表示してきました。
しかし、実際のプログラムでは、
- 計算の途中結果を覚えておきたい。
- 同じ値を何度も使い回したい。
- 状況に応じて値を変えたい。
といった場面がたくさん出てきます。
そこで登場するのが 変数 です。
まずは、次のように考えてみましょう。
変数とは、数値や文字などの値を入れておく「箱」である
箱に値を入れておけば、
その箱が存在する限り、値は保持されます。
また、後から取り出したり、別の値に入れ替えたりすることもできます。

なぜ変数には「名前」が必要なのか
プログラムの中には、
複数の箱(変数)が登場します。
もし箱に名前がなければ、
- どの箱に何が入っているのか
- どの箱を使えばよいのか
が分からなくなってしまいます。
そこで、
箱を使う前に、名前を付ける作業
が必要になります。
この作業を 宣言(declaration) と呼びます。
変数の宣言とは何か
変数を使うためには、
型 と 名前 をセットで宣言します。
次の1行が、最も基本的な変数の宣言です。
int count; // 型がintで、名前がcountの変数を宣言この宣言によって、
- count という名前の
- 整数値を格納できる箱
が用意されます。
| 要素 | 意味 |
|---|---|
| int | 整数を扱う型 |
| count | 変数の名前 |
int は、
整数を意味する英単語 integer
に由来しています。
宣言によって何が起こるのか
変数を宣言すると、
次のような箱が用意されます。
- 整数値を格納できる。
- 名前で指定できる。
- 値を自由に出し入れできる。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 格納できる値 | 整数 |
| 操作 | 代入・参照 |
| 識別方法 | 変数名 |
この箱の中身は、
宣言しただけではまだ決まっていません。
実際に値を入れるには、代入 が必要です。
変数を使ったプログラムを見てみよう
それでは、
二つの変数を使って値を計算し、
その結果を表示するプログラムを見てみましょう。
プロジェクト名:chap1-9-1 ソースファイル名:chap1-9-1.c
// 二つの変数を使って計算し、結果を表示
#include <stdio.h>
int main(void)
{
int a, b; // a と b は int 型の変数
a = 40; // a に 40 を代入
b = a + 8; // b に a + 8 を代入
printf("aの値は%dです。\n", a);
printf("bの値は%dです。\n", b);
return 0;
}実行結果
aの値は40です。
bの値は48です。複数の変数をまとめて宣言する
上のプログラムでは、
次のように書かれていました。
int a, b;これは、
- int 型の変数 a
- int 型の変数 b
を 同時に宣言 しています。
| 書き方 | 特徴 |
|---|---|
| int a, b; | 短く書ける。 |
| int a; int b; | コメントを書きやすい。 |
どちらの書き方も正しく、
状況に応じて使い分けます。
代入とは「右の値を左に入れる」こと
次の行を見てみましょう。
a = 40;この記号 = は、
右側の値を、左側の変数に代入せよ
という意味です。
数学の
「a と 40 は等しい」
という意味ではありません。
代入の流れをイメージしよう
次の2行では、
代入が順番に行われます。
a = 40;
b = a + 8;| 手順 | 内容 |
|---|---|
| ① | a に 40 を入れる。 |
| ② | a の値を取り出し、8 を足す。 |
| ③ | 計算結果を b に入れる。 |
つまり、
変数の中身を取り出して計算し、その結果を別の変数に入れる
という流れです。
変数を使うと何が便利になるのか
変数を使うことで、
- 同じ値を何度も書かなくてよい。
- 値を変えても修正箇所が少ない。
- 計算の流れが分かりやすくなる。
といったメリットがあります。
| 定数だけの場合 | 変数を使った場合 |
|---|---|
| 数字だらけで分かりにくい | 意味が読み取れる |
| 修正が大変 | 修正が簡単 |
読みやすいプログラムを書く工夫
サンプルプログラムでは、
宣言と処理の間に 空行 を入れています。
int a, b;
a = 40;
b = a + 8;このような小さな工夫で、
プログラムはぐっと読みやすくなります。
この章で押さえておきたいポイント
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 変数 | 値を入れておく箱 |
| 宣言 | 型と名前を先に決める。 |
| int | 整数を扱う型 |
| 代入 | 右の値を左に入れる。 |
| = | 等号ではなく代入 |
最初は、
「箱」「入れる」「取り出す」
というイメージを大切にしてください。
