サーブレット&JSPの基本|EclipseでWebページを実行しよう

右クリックからすぐ実行。Eclipseの機能を使ってWebページの確認作業をもっと手軽にしよう

Webページを作成したあとは、ブラウザで正しく表示されるかを確認します。

これまでの方法では、Tomcatを起動し、ブラウザを開き、アドレスバーにURLを入力してWebページを表示しました。たとえば、studyプロジェクトのwelcome.htmlを表示する場合は、次のURLを指定します。

http://localhost:8080/study/welcome.html

この方法は、ブラウザとTomcatの関係やURLの構成を理解するうえで大切です。しかし、HTMLファイルを編集するたびに同じ操作を繰り返すと、少し手間に感じることがあります。

そこで活用したいのが、Eclipseのサーバーで実行という機能です。

EclipseからHTMLファイルを指定して実行すると、必要に応じてTomcatを起動し、ブラウザを開き、対象のWebページへアクセスするところまでを自動的に進めてくれます。

この機能を使えば、URLを毎回手入力する必要がなくなります。HTMLファイルだけでなく、これから学習するサーブレットクラスやJSPファイルを動作確認するときにも利用できるため、早い段階で操作に慣れておくと便利です。

Eclipseの実行機能とは

Eclipseの実行機能は、作成したファイルやプログラムを適切な方法で動かすための機能です。

通常のJavaアプリケーションでは、Javaアプリケーションとして実行します。一方、動的Webプロジェクト内のHTML、サーブレット、JSPなどは、Tomcat上で動作させる必要があります。

そのため、Webページを確認するときは、サーバーで実行を選択します。

サーバーで実行を利用すると、Eclipseが対象のファイルとプロジェクトを確認し、登録されているTomcatを使ってWebアプリケーションを実行します。

手動で実行する場合との違い

操作手動で行う場合Eclipseの実行機能を使う場合
Tomcatの起動サーバー ビューから自分で開始する必要に応じてEclipseが起動する
ブラウザの起動自分でブラウザを開くEclipseがブラウザを開く
URLの指定アドレスバーに入力する対象ファイルからURLを組み立てる
ページの表示入力したURLへアクセスする実行後に自動で表示される
入力ミスの可能性URLを間違えることがあるURLの手入力を省略できる

手動による実行方法が不要になるわけではありません。URLの仕組みを理解したり、特定のアドレスを指定して確認したりするときには、ブラウザから直接アクセスする方法も使います。

Eclipseの実行機能は、日常的な動作確認を効率よく進めるための便利な方法と考えるとよいでしょう。

図1:手動実行とEclipseの実行機能の違い

この図から分かること

手動でWebページを表示するときは、Tomcatの起動、ブラウザの起動、URLの入力という操作を順番に行います。

Eclipseのサーバーで実行を使うと、これらの操作をまとめて進められます。開発者は実行したいファイルを選ぶだけなので、編集後の確認をすばやく行えるようになります。

ただし、実行機能の内部では、ブラウザからTomcatへリクエストが送られています。表示の仕組みそのものが変わるわけではなく、必要な操作をEclipseが代わりに行っていることがポイントです。

HTMLファイルをサーバーで実行する

ここでは、動的Webプロジェクトstudyに作成したwelcome.htmlを実行します。

まず、パッケージ・エクスプローラーでstudyを展開します。続いて、src/main/webappにあるwelcome.htmlを選択してください。

実行したいHTMLファイルを右クリックし、実行 → サーバーで実行を選択します。

Eclipseのバージョンやメニューの表示状態によっては、実行の中に複数の選択肢が表示されることがあります。Webアプリケーション内のHTMLをTomcatで表示するときは、サーバーで実行を選ぶことが大切です。

HTMLファイルを実行する操作

手順操作内容
1パッケージ・エクスプローラーでstudyを展開する
2src/main/webappを展開する
3welcome.htmlを選択する
4welcome.htmlを右クリックする
5実行 → サーバーで実行を選択する
6使用するサーバーを確認する
7完了をクリックする

HTMLファイルではなくstudyプロジェクト全体を選択してサーバーで実行することもできますが、学習中は表示したいファイルを直接選択する方法が分かりやすいでしょう。

対象のファイルを選ぶことで、Eclipseがそのファイルに対応するURLを判断し、ブラウザで開いてくれます。

使用するサーバーを選択する

初めてサーバーで実行を選んだときや、複数のサーバーがEclipseに登録されているときは、使用するサーバーの選択画面が表示されます。

ここでは、Tomcat11(Java25)を選択します。

別のバージョンのTomcatや、学習では使用しないサーバーが表示されている場合は、選択を間違えないように注意してください。studyは、これまでの環境構築で使用してきたTomcat11(Java25)上で実行します。

サーバーを選択したら、完了をクリックします。

サーバー選択画面で確認すること

確認項目内容
サーバーの種類Apache Tomcatが選ばれているか
使用する環境Tomcat11(Java25)になっているか
対象プロジェクトstudyを実行できる状態か
実行方法サーバーで実行になっているか

サーバー選択を間違えると、プロジェクトを追加できなかったり、想定しているJavaやJakarta Servletの環境と一致しなかったりする可能性があります。

表示されている名前を確認してから、実行を進めましょう。

常に同じサーバーを使用する設定

サーバー選択画面には、このプロジェクトを実行するときは常にこのサーバーを使用というチェック項目があります。

ここにチェックを入れると、次回からstudyを実行するときに、サーバーの選択画面を省略できます。

今回の学習では、studyをTomcat11(Java25)で継続して実行するため、チェックを入れておくと便利です。

設定動作
チェックを入れない実行時にサーバー選択画面が表示されることがある
チェックを入れるstudyでは選択したサーバーが継続して使われる

複数のサーバーを使い分ける予定がない場合は、常に同じサーバーを使う設定にしておくと、操作を簡略化できます。

ただし、あとから別のサーバーで動作確認したい場合は、Eclipseのプロジェクト設定や実行設定を変更する必要があります。

図2:HTMLファイルをサーバーで実行する操作

この図から分かること

EclipseでWebページを実行するときは、対象のHTMLファイルを右クリックし、実行 → サーバーで実行を選びます。

初回実行時には、studyを動かすTomcat11(Java25)を選択します。常に同じサーバーを使用する設定にしておけば、次回からこの選択を省略できます。

実行対象のファイルと使用するサーバーの組み合わせをEclipseに覚えさせることで、日常的な動作確認を少ない操作で進められるようになります。

サーバーの再起動を求められた場合

サーバーで実行を選んだときに、Tomcatの再起動が必要であることを知らせる画面が表示されることがあります。

これは、プロジェクトの追加や設定変更などをTomcatへ反映するために、サーバーをいったん停止して起動し直す必要があるという意味です。

この画面が表示された場合は、サーバー再始動を選択してOKをクリックします。

再起動が必要になる主な場面

場面再起動が必要になる理由
studyをサーバーへ追加したあと新しいWebアプリケーションを読み込むため
プロジェクトの設定を変更したあと変更された構成を反映するため
Tomcatの設定を変更したあとサーバー設定を読み直すため
実行環境の状態が不安定なときサーバーを正常な状態へ戻すため

再起動画面には、常にこの設定を使用するというチェック項目が表示されることがあります。

学習環境では、設定変更を確実に反映するため、再起動を求められたときはサーバー再始動を選ぶ設定にしておくと分かりやすいでしょう。

ただし、実務ではサーバーの起動に時間がかかる場合や、ほかの利用者が同じサーバーを使用している場合があります。そのような環境では、状況を確認してから再起動します。

今回使用しているローカルの学習環境では、自分のコンピュータ内でTomcatを動かしているため、必要に応じて再起動して問題ありません。

実行時にEclipseが行っている処理

サーバーで実行を選ぶと、画面上では短時間でブラウザが開きます。しかし、その間にEclipseはいくつかの処理を行っています。

基本的な流れは次のとおりです。

順番Eclipseが行う処理
1実行対象がstudy内のwelcome.htmlであることを確認する
2studyに関連付けられたTomcatを確認する
3必要に応じてstudyをTomcatへ追加する
4Tomcatが停止していれば起動する
5welcome.htmlに対応するURLを組み立てる
6ブラウザを起動する
7作成したURLへアクセスする

welcome.htmlの場合、Eclipseが組み立てるURLは、基本的に次のようになります。

http://localhost:8080/study/welcome.html

つまり、Eclipseの実行機能を利用しても、ブラウザとTomcatの通信方法が変わるわけではありません。

アドレスバーへの入力をEclipseが代わりに行っているだけで、ブラウザからTomcatへリクエストが送られ、TomcatからHTMLが返されるという仕組みは同じです。

実行結果を確認する

設定に問題がなければ、Tomcatが起動し、ブラウザにwelcome.htmlの内容が表示されます。

前に作成したHTMLを使用している場合は、ページ内に次のような内容が表示されます。

開発環境の準備ができました

EclipseとTomcatからWebページを表示しています。

ブラウザの表示例

ページが表示されたら、ブラウザのアドレスバーも確認してみましょう。

http://localhost:8080/study/welcome.html

URLがこの形式になっていれば、コンピュータ内のHTMLファイルを直接開いたのではなく、Tomcat上のstudyへアクセスしていることが分かります。

実行後に確認したい場所

確認場所正常な状態
ブラウザwelcome.htmlの内容が表示される
アドレスバーhttp://localhost:8080/study/welcome.htmlと表示される
サーバー ビューTomcatが起動済みになっている
コンソール ビュー重大なエラーが出ていない
Eclipseのエディタwelcome.htmlの変更内容が保存されている

ブラウザが起動しても、目的のページではなく404ページが表示される場合があります。その場合は、実行対象のファイル、プロジェクトの設定、Tomcatへの追加状態などを確認します。

HTMLを変更したあとの再実行

welcome.htmlの内容を変更した場合は、まずファイルを保存します。

そのあと、もう一度welcome.htmlを右クリックし、実行 → サーバーで実行を選びます。すでにブラウザが開いている場合は、ブラウザの更新でも変更内容を確認できることがあります。

ただし、変更した内容を保存していなければ、ブラウザを更新しても古い内容のままです。

編集後の基本的な確認手順

手順操作
1welcome.htmlを編集する
2Ctrl + Sなどで保存する
3サーバーで実行する、またはブラウザを更新する
4変更後の表示を確認する

HTMLやCSSの変更は、Tomcatを再起動しなくても反映されることが多くあります。

一方、サーブレットクラスや設定を変更した場合は、再起動や再公開が必要になることがあります。どの変更で再起動が必要になるかは、今後の学習を進めながら少しずつ覚えていけば大丈夫です。

内部ブラウザと外部ブラウザ

Eclipseの設定によっては、実行結果がEclipse内のブラウザに表示される場合と、ChromeやEdgeなどの外部ブラウザに表示される場合があります。

どちらの場合でも、Tomcatを経由してWebページを表示する仕組みは同じです。

ブラウザの種類特徴
Eclipse内部ブラウザEclipseの画面内で実行結果を確認できる
外部ブラウザChromeやEdgeなど、普段使用しているブラウザで確認できる

内部ブラウザは、Eclipseから離れずに結果を確認できる点が便利です。

外部ブラウザは、開発者ツールを利用したり、実際のブラウザに近い状態で確認したりするときに便利です。

実行結果が想定とは異なるブラウザで開いても、異常ではありません。重要なのは、アドレスバーがlocalhost:8080から始まり、study内の対象ページが表示されていることです。

サーブレットやJSPでも利用できる

サーバーで実行は、HTMLファイルだけの機能ではありません。

これから作成するサーブレットクラスやJSPファイルの動作確認にも利用できます。

実行対象実行時の動き
HTMLファイル対応するHTMLのURLへアクセスする
JSPファイルJSPをTomcatで処理して結果を表示する
サーブレットクラス@WebServletなどで設定されたURLへアクセスする
動的Webプロジェクトプロジェクトに対応するWebアプリケーションを起動する

JSPファイルは、TomcatによってJavaの処理へ変換されてから、実行結果がブラウザへ返されます。

サーブレットクラスの場合は、Javaファイルそのものへアクセスするのではなく、@WebServletなどで割り当てられたURLへリクエストを送ります。

実行対象によって内部の処理は異なりますが、Eclipseからサーバーで実行するという基本操作は共通しています。

そのため、HTMLファイルを使って実行方法を覚えておくと、このあとのサーブレットやJSPの学習にも自然につながります。

図3:Eclipseからブラウザへ表示されるまでの流れ

この図から分かること

Eclipseでサーバーで実行を選ぶと、studyの内容がTomcat上で利用できる状態になり、ブラウザから対象のURLへアクセスします。

ブラウザに表示されるまでの間には、Eclipse、Tomcat、ブラウザという3つの要素が連携しています。

Eclipseは開発と実行操作を支援し、Tomcatはリクエストを受け取ってWebコンテンツを返し、ブラウザは受け取った結果を画面に表示します。

サーバーで実行は、この一連の操作を簡単に始めるための機能です。内部の仕組みを理解しながら活用することで、便利さだけでなく、Webアプリケーションが実行される流れも身につけられます。

正しく実行できない場合の確認方法

サーバーで実行を選んでもブラウザが開かない、目的のページが表示されない、エラー画面が出るといった場合は、順番に設定を確認します。

Tomcatが選択肢に表示されない場合

TomcatがEclipseに登録されていない可能性があります。サーバー ビューにTomcat11(Java25)が表示されているか確認しましょう。

表示されていない場合は、Tomcatの登録やターゲット・ランタイムの設定を見直します。

studyを実行できない場合

studyがTomcatへ追加されていない可能性があります。

サーバー ビューでTomcatを右クリックし、追加および除去を開きます。studyが構成済みに入っているか確認してください。

404ページが表示される場合

welcome.htmlの保存場所やファイル名を確認します。

ファイルがsrc/main/webapp以下にあり、URLが次の形式になっていることを確認しましょう。

http://localhost:8080/study/welcome.html

welcome.htmlとWelcome.htmlのように、大文字と小文字が異なっていないかも確認します。

変更内容が表示されない場合

welcome.htmlを保存していない可能性があります。Ctrl + Sなどで保存してからブラウザを更新します。

それでも反映されない場合は、もう一度サーバーで実行するか、Tomcatを再起動します。

コンソールにエラーが出ている場合

Eclipseのコンソール ビューを確認します。

赤い文字や例外が表示されている場合は、Tomcatの起動、プロジェクトの公開、設定ファイルなどに問題がないかを確認します。

症状主な確認場所
ブラウザが開かない実行設定、既定のブラウザ、Tomcatの状態
サーバーを選べないTomcatの登録、ターゲット・ランタイム
404が表示されるファイル名、保存場所、URL、プロジェクト名
古い内容が表示されるファイルの保存、ブラウザの更新
500が表示されるコンソールの例外、プログラムや設定
Tomcatが起動しないポート番号の重複、サーバー設定、コンソール

問題が起きたときは、何度も実行ボタンを押すだけではなく、サーバー ビュー、コンソール、URL、ファイルの保存場所を順番に確認することが大切です。

この確認の流れは、サーブレットやJSPの開発でもそのまま役立ちます。