このページで解説している内容は、以下の YouTube 動画の解説で見ることができます。

【JavaScript入門】配列の処理

配列の処理

 JavaScript では、配列(Array)は最も頻繁に使われるデータ構造の1つです。配列の内容を操作するうえでよく使う機能として、「配列の先頭や末尾に要素を追加・削除するメソッド」があります。ここでは、配列に対して要素を追加する push()unshift()、要素を削除する pop()shift() など、基本的なメソッドを紹介します。

1.値の追加と削除の基本

1.1.末尾への追加・削除

  • array.push(x, y, ...) : 配列の末尾に要素を追加
    ・戻り値は 新しい配列の長さ
  • array.pop() : 末尾の要素を取り除き、その取り除いた要素を返す。
    ・もし要素が空なら undefined を返す

1.2.先頭への追加・削除

  • array.unshift(x, y, ...) : 配列の先頭に要素を追加
    ・戻り値は 新しい配列の長さ
  • array.shift() : 先頭の要素を取り除き、その取り除いた要素を返す。
    ・もし要素が空なら undefined を返す

3.サンプルHTMLとJavaScript

 以下の例を「myArrayOperations.html」というファイル名で保存し、ブラウザで開いて、開発者ツールのコンソールで動作結果を確認してください。

【myArrayOperations.html】

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
  <meta charset="utf-8">
  <title>myArrayOperations.html</title>
</head>
<body>
  <h1>配列の処理:push, pop, unshift, shift</h1>
  <p>ブラウザの開発者ツール(コンソール)を開いて結果をチェックしてください。</p>

  <script>
    // 1) 配列を作成し、初期状態を表示
    const arr = [20, 21, 22];
    console.log('初期配列:', arr);

    // 2) pushで末尾に追加
    arr.push(30, 31, 32);
    console.log('push後の配列:', arr);

    // 3) unshiftで先頭に追加
    arr.unshift(10, 11, 12);
    console.log('unshift後の配列:', arr);

    // 4) popで末尾の要素を取り除き、取り除いた要素を表示
    const removedTail = arr.pop();
    console.log('popで削除した要素:', removedTail);
    console.log('pop後の配列:', arr);

    // 5) shiftで先頭の要素を取り除き、取り除いた要素を表示
    const removedHead = arr.shift();
    console.log('shiftで削除した要素:', removedHead);
    console.log('shift後の配列:', arr);
  </script>
</body>
</html>

デバックコンソールの出力

初期配列: (3) [20, 21, 22]
push後の配列: (6) [20, 21, 22, 30, 31, 32]
unshift後の配列: (9) [10, 11, 12, 20, 21, 22, 30, 31, 32]
popで削除した要素: 32
pop後の配列: (8) [10, 11, 12, 20, 21, 22, 30, 31]
shiftで削除した要素: 10
shift後の配列: (7) [11, 12, 20, 21, 22, 30, 31]

まとめ

  • push()pop() は配列の末尾の追加・削除に使う。
  • unshift()shift() は配列の先頭の追加・削除に使う。
  • これら4つのメソッドを活用すれば、簡単に配列の要素を操作できる。
  • 要素数の多い配列やパフォーマンスが気になる場合、先頭への追加・削除(unshift / shift)はコストが高い可能性があることにも注意(内部で要素の再配置が必要になるため)

 配列は JavaScript で最も多用されるデータ構造の1つですので、これらの基本的な操作を理解し、必要に応じて使いこなしていきましょう。