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【JavaScript入門】JavaScriptファイルの確認方法

JavaScriptファイルの確認方法
JavaScriptファイルを作成した後、その内容が正しく動作しているか確認することは、Web開発において非常に重要です。ユーザーが最終的に目にする環境に近い状態で検証することで、思わぬエラーや予期しない挙動を事前に把握することができます。
ここでは、作成したJavaScriptファイルを実行して結果を確認する基本的な方法と、Visual Studio Code(VSCode)の便利な機能を利用した確認方法について解説します。

1.JavaScriptファイルの確認方法の基本
1.1. 最終出力状態の確認の重要性
JavaScriptファイルは、WebブラウザやNode.jsなど、実際の実行環境で動作させることでその挙動を確認できます。最終的にユーザーが閲覧する環境に近い形でテストを行うことが、バグの早期発見や品質向上につながります。例えば、直接Google Chromeで実行する場合、セキュリティ設定や通信処理など、実際の動作条件がそのまま反映されるため、最も正確な結果が得られます。
1.2. VSCodeを利用した効率的な確認
Visual Studio Codeには、JavaScriptファイルを簡単に実行・デバッグできる機能が組み込まれています。VSCodeのRun機能を活用すれば、手動でターミナルを開く手間が省け、ファイルを保存するたびにすぐに実行結果を確認することができます。この機能を利用するには、あらかじめNode.jsをインストールしておく必要があります。VSCode内で生成される「launch.json」により、実行環境が自動的に設定され、デバッグコンソールで出力結果をチェックできます。
2.サンプルJavaScriptファイルの例
2.1. サンプルファイルの紹介
ここでは、オリジナルのファイル名「sample_output.js」を例に、JavaScriptファイルの確認方法を具体的に示します。このサンプルは、単純な出力処理を行い、コンソールに日本語メッセージを表示するプログラムです。
2.2. sample_output.js のサンプルコードと解説
以下は「sample_output.js」の内容です。
【sample_output.js】
// このプログラムは、コンソールに出力メッセージを表示します。
console.log('こんにちは、世界!');
console.log('JavaScriptファイルが正常に動作しています。');
解説
- このコードでは、
document.addEventListener('DOMContentLoaded', ...)
を使って、HTMLドキュメントが完全に読み込まれた後に処理を開始しています。 console.log()
関数を利用して、指定した日本語のメッセージをコンソールに出力します。これにより、ファイルが正しく読み込まれたかどうかを確認できます。- また、変数
a
とb
を定義し、簡単な足し算を行ってその結果をコンソールに表示することで、JavaScriptの基本的な演算処理が動作していることも確認できます。
3.VSCodeを利用したJavaScriptファイルの実行手順
3.1. VSCodeでの実行環境の設定
Visual Studio Codeで「sample_output.js」を含むプロジェクトを開き、Runアイコン(左側の三角形のマーク)をクリックするか、ショートカット(Ctrl+Shift+DまたはF5)を使用して実行環境を起動します。初回実行時は、VSCodeが自動的に「launch.json」ファイルを生成し、Node.jsを使用してスクリプトを実行する設定を行います。
以下は、VSCodeからGoogle ChromeでJavaScriptファイルを実行する際の具体的な手順です。
STEP 1:JavaScriptファイルを開く
VSCodeでオリジナルのJavaScriptファイルを開きます。
STEP 2:[Run]ボタンのクリック
ウィンドウ左側のRunアイコン(三角に虫眼鏡のマーク)をクリックするか、ショートカットCtrl+Shift+Dを利用。

STEP 3:[実行とデバック]ボタンのクリック
左側のパネルに「実行とデバック」が表示されます。このボタンをクリックします。

STEP 4:「Node.js」のリンクをクリック
表示されるリンクから「Node.js」をクリックします。

あらかじめ、実行するPCにNode.jsをインストールしておく必要があります。Node.jsのインストールについては、以下を参考にしてください。
STEP 5:「デバッグ コンソール」を確認
「デバッグ コンソール」タブでJavaScriptの出力を確認します。

デバッグコンソールの出力
こんにちは、世界!
JavaScriptファイルが正常に動作しています。
3.2. デバッグコンソールでの出力確認
実行が開始されると、VSCode内の「デバッグコンソール」タブに、「sample_output.js」からの出力結果が表示されます。出力結果には、日本語のメッセージ「JavaScriptファイルが正常に動作しています。」と、表示されるため、スクリプトが正しく実行されていることを確認できます。
なお、この方法では、実際のユーザーが利用するブラウザ環境とは異なるNode.js環境で実行されるため、最終的な検証はGoogle Chromeなどの実際のブラウザで行うことが推奨されます。
まとめ
JavaScriptファイルの確認方法は、作成したコードが意図した通りに動作しているかを確かめるための重要な工程です。基本的な確認方法として、直接Google Chromeでファイルを実行する方法と、Visual Studio CodeのRun機能を活用してNode.js環境で確認する方法があります。今回紹介した「sample_output.js」では、ページ読み込み完了後にコンソールへ日本語のメッセージと簡単な計算結果を出力することで、正しく動作していることを確認できる仕組みを実装しました。これらの手法を活用し、最終出力状態に近い環境でテストを行うことで、Web開発における品質向上とバグの早期発見につなげてください。