このページで解説している内容は、以下の YouTube 動画の解説で見ることができます。
【JavaScript入門】HTMLファイルの確認方法

HTMLファイルの確認方法
HTMLファイルを作成した後、その内容が実際にどのように表示されるか確認することは、Web開発において非常に重要です。基本的な確認方法は、作成したHTMLファイルをGoogle Chromeなどのブラウザで直接開くことですが、Visual Studio Codeの便利な機能を活用することで、その手間を大幅に削減できます。ここでは、VSCodeを使ってHTMLファイルをプレビューする方法と、その際の注意点について、以下の表やサンプルコードを交えて詳しく解説します。

1.HTMLファイルの確認方法の基本
- 最終出力状態の確認が重要
実際のユーザーが閲覧する環境に近い状態で、HTMLファイルの表示や動作を確認することが求められます。たとえば、ローカル環境での確認と、サーバーにアップロードしたときの表示は異なる可能性があるため、最終的には実際のブラウザ環境で検証することが必須です。 - VSCodeから直接プレビュー
Visual Studio Codeには、作成したHTMLファイルをGoogle Chromeでプレビューするための機能が標準で備わっています。これにより、手動でChromeを起動する手間が省け、効率的に開発作業を進めることができます。
2.サンプルHTMLファイルの例
まず、サンプルファイル「calc_app.html
」を用意します。
以下は、JavaScriptの簡単な計算結果を出力するHTMLファイル calc_app.html
の例です。このファイルは、VSCodeからプレビューする際に動作を確認するためのサンプルです。
「calc_app.html」の内容
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="utf-8">
<title>10を足す電卓アプリ</title>
<style>
/* 簡単なスタイル設定 */
body { font-family: Arial, sans-serif; padding: 20px; }
#calculator { max-width: 300px; margin: 0 auto; }
input, button { padding: 10px; font-size: 16px; }
#result { margin-top: 20px; font-weight: bold; }
</style>
</head>
<body>
<header>
<h1>10を足す電卓アプリ</h1>
</header>
<section id="calculator">
<!-- 数値入力用のフィールド -->
<input type="number" id="numInput" placeholder="数値を入力">
<!-- 計算実行ボタン -->
<button id="calcButton">計算する</button>
<!-- 計算結果表示エリア -->
<div id="result">結果がここに表示されます</div>
</section>
<script>
// このスクリプトは、電卓の動作を実現するためのプログラムです。
// ページが完全に読み込まれた後、イベントリスナーを設定します。
document.addEventListener('DOMContentLoaded', function() {
// 入力欄、ボタン、結果表示エリアの各要素を取得
const inputField = document.getElementById('numInput');
const calcButton = document.getElementById('calcButton');
const resultDiv = document.getElementById('result');
// ボタンがクリックされたときの処理を設定
calcButton.addEventListener('click', function() {
// 入力された値を数値に変換
const number = Number(inputField.value);
// 簡単な計算例として、数値に10を加算
const sum = number + 10;
// 結果を日本語のメッセージとして表示
resultDiv.textContent = "計算結果: " + sum;
// コンソールにも結果を出力(デバッグ用)
console.log("入力値:" + number + "、計算結果:" + sum);
});
});
</script>
<footer>
(C) 10を足す電卓アプリ
</footer>
</body>
</html>
サンプル解説
このサンプルコードのポイントは次の通りです。
- HTML構造:
<header>
,<section>
,<footer>
の各セクションでページが構成され、電卓部分は<section id="calculator">
内にまとめています。 - スタイル設定:内部スタイルシートを用いて、フォントやパディング、レイアウトをシンプルに設定しています。
- JavaScript処理:
DOMContentLoaded
イベントで、電卓の入力、ボタン、結果表示エリアを取得し、ボタンクリック時に入力された数値に10を加算する簡単な計算処理を実装しています。 - デバッグ情報:計算結果は画面上だけでなく、コンソールにも出力され、動作確認に役立ちます。
3.VSCodeを用いたHTMLファイルのプレビュー手順
以下は、VSCodeからGoogle ChromeでHTMLファイルをプレビューする際の具体的な手順です。
STEP 1:HTMLファイルを開く
VSCodeでオリジナルのHTMLファイル(例: calc_app.html
)を開きます。
STEP 2:[Run]ボタンのクリック
ウィンドウ左側のRunアイコン(三角に虫眼鏡のマーク)をクリックするか、ショートカットCtrl+Shift+D
を利用。

STEP 3:[実行とデバック]ボタンのクリック
左側のパネルに「実行とデバック」が表示されます。このボタンをクリックします。

STEP 4:「Webアプリ(Chrome)」のリンクをクリック
表示されるリンクから「Webアプリ(Chrome)」をクリックします。

STEP 5:Chromeでのプレビュー確認
新しく開かれたChromeウィンドウでHTMLファイルの表示を確認。必要に応じてコンソールを開いてエラーもチェック。

STEP 6:デバッグの停止
VSCode上の[Stop]ボタン(正方形「□」アイコン)またはShift+F5
で実行を停止し、Chromeウィンドウを閉じます。

まとめ
VSCodeからGoogle ChromeでHTMLファイルをプレビューする方法を理解することで、実際にユーザーが目にする状態に近い環境で作業を進めることができます。適切な確認方法を実践することで、環境依存の問題や予期せぬ挙動を未然に防ぎ、安定したWeb開発を行うための重要なステップとなります。さあ、VSCodeの機能を活用して、効率的な確認作業を進めていきましょう。