
【JavaScript入門】JavaScriptで何ができるのか
JavaScriptは、かつてはWebブラウザ内だけで動作するシンプルなスクリプト言語として登場しましたが、現在では多様な環境で利用される汎用性の高いプログラミング言語へと進化しています。本稿では、JavaScriptがWebブラウザ上やサーバーサイド、さらにはCUIアプリケーションなどでどのように活用され、どのような機能や可能性を持っているのかを解説します。

1.Webブラウザ上のJavaScript
1.1. ブラウザにおける役割と特徴
Webブラウザ上で動作するJavaScriptは、主にユーザーインターフェースの操作や動的なコンテンツ生成を担っています。住所の自動入力、メニューや表示のインタラクティブな切り替えなど、ユーザーの操作に応じた反応を実現し、FacebookやTwitterのような動的なWebサイトの構築にも寄与しています。これらの機能は、各ブラウザに内蔵されたJavaScriptエンジンがテキスト形式のコードをリアルタイムで解釈・実行することによって実現されています。
1.2. 主要なJavaScriptエンジンとブラウザ
各ブラウザは独自のJavaScriptエンジンを搭載しており、処理性能や互換性に影響を与えます。以下の表は、代表的なブラウザとその搭載エンジンを示しています。
ブラウザ | JavaScriptエンジン |
---|---|
Google Chrome | V8 |
Mozilla Firefox | SpiderMonkey |
Safari | JavaScriptCore (Nitro) |
Microsoft Edge | V8 (Chromiumベース) |
2.サーバーサイド・CUIアプリケーションにおけるJavaScript
2.1. Node.jsによるサーバーサイド開発
2009年に登場したNode.jsは、ブラウザで使用されているV8エンジンをサーバー環境に応用したプラットフォームです。これにより、ファイル操作、ネットワーク通信、非同期処理といったサーバーサイドに求められる機能をJavaScriptで実現することが可能となり、WebサーバーやAPIの構築に広く利用されています。
2.2. クライアントサイドとサーバーサイドの違い
JavaScriptは、クライアントサイドとサーバーサイドで異なる役割を持ちます。以下の表は、両者の主な用途と特徴をまとめたものです。
環境 | 主な用途 | 特徴 |
---|---|---|
Webブラウザ | ユーザーインターフェースの制御と動的更新 | イベント処理、DOM操作、アニメーションなど |
サーバーサイド | バックエンド処理、APIサーバー、データ管理 | ファイルアクセス、ネットワーク通信、非同期処理 |
まとめ
ここでは、JavaScriptがどのような環境でどのような役割を果たしているのかを、Webブラウザ上の動的なユーザー体験の実現と、Node.jsによるサーバーサイドでの応用という視点から解説しました。これにより、JavaScriptの幅広い活用方法とその可能性について理解を深め、今後の開発における応用のヒントとしていただければ幸いです。