【Python入門】13章の演習プログラム

 13章の演習プログラムでは、これまで学んできたAI・機械学習の基礎知識から、数値計算、データ解析、可視化、そして機械学習モデルの実装に至るまでの内容を総まとめし、実際に手を動かして演習プログラムを作成します。各トピックを以下の表やサンプルコードを通じて振り返り、確実に基礎を固め、より実践的なPythonプログラミングへとステップアップしましょう。次の14章では、スクレイピングについて学んでいきますので、今回の内容をしっかりと身に付けてください。

プログラムのダウンロード

 「ダウンロード」から、JupyterLab で実行できるサンプルプログラムがダウンロードできます。ファイルは、ESET Endpoint Securityでウイルスチェックをしておりますが、ダウンロードとプログラムの実行は自己責任でお願いいたします。

1.AI・機械学習と数値計算

 AI・機械学習とは何か、その基本概念を理解し、数値計算の効率化を支えるNumPyライブラリを用いて、配列の操作や統計量の算出方法を学びました。

項目説明
AI・機械学習とは人工知能や機械学習の基本概念、アルゴリズムの概要を理解する。
NumPyによる数値計算高速な配列演算を可能にし、インデックス指定での要素取得や統計量(平均・標準偏差など)の計算が可能。

サンプルプログラム (NumPy)

import numpy as np

# 配列の作成と要素取得
data = np.array([1, 2, 3, 4, 5])
print("3番目の要素:", data[2])

# 統計量の計算
print("平均:", np.mean(data))
print("標準偏差:", np.std(data))

実行結果

3番目の要素: 3
平均: 3.0
標準偏差: 1.4142135623730951

2.データ解析と可視化

 Pandasライブラリを活用してデータフレーム操作を行い、Matplotlibライブラリで散布図などのグラフを描画することで、データの傾向や分布を視覚的に把握する手法を学びました。

項目説明
Pandasによるデータ解析表形式データを扱うためのデータフレームの作成、列や行の要素取得が容易に行える。
Matplotlibによる可視化グラフ(散布図など)を作成し、データの分布や傾向を視覚的に表現する。

サンプルプログラム (PandasとMatplotlib)

import pandas as pd
import matplotlib.pyplot as plt

# サンプルデータフレームの作成
df = pd.DataFrame({
    'X': [1, 2, 3, 4, 5],
    'Y': [2, 3, 5, 7, 11]
})
print(df.head())

# 散布図の表示
plt.scatter(df['X'], df['Y'])
plt.xlabel('X軸')
plt.ylabel('Y軸')
plt.title('Scatter plot example')
# 図を保存
plt.savefig("scatter_plot.png")
plt.show()

実行結果

   X   Y
0  1   2
1  2   3
2  3   5
3  4   7
4  5  11

3.機械学習モデルの実装

 Pythonの機械学習ライブラリScikit-learnを利用して、実際のデータに対するモデルの構築、評価、適用方法を学び、これまでの知識を実践的なアルゴリズムに落とし込みました。

項目説明
Scikit-learnによる機械学習モデルの構築分類や回帰などの基本モデルを構築し、データに適用するプロセスを学ぶ。

サンプルプログラム (Scikit-learn)

from sklearn.linear_model import LinearRegression
import numpy as np

# サンプルデータの作成
X = np.array([[1], [2], [3], [4], [5]])
y = np.array([2, 4, 6, 8, 10])

# 線形回帰モデルの構築と学習
model = LinearRegression()
model.fit(X, y)

# 予測の実施
prediction = model.predict(np.array([[6]]))
print("予測値:", prediction)

実行結果

予測値: [12.]

まとめ

 13章の演習プログラムでは、これまで学んできたAI・機械学習の基本概念、NumPyによる数値計算、Pandasを使ったデータ解析、Matplotlibでの可視化、そしてScikit-learnを用いた機械学習モデルの実装を実際のコードで体験します。手を動かしながら演習に取り組むことで、基礎が確実に身につき、実践的なPythonプログラミングのスキルが向上するでしょう。
 次の14章では、スクレイピングについて解説していきます。さあ、13章の総まとめとして用意された演習プログラムに挑戦し、学びを自分のものにしてください。