C++入門|プロジェクト作成から実行まで

Visual Studioで修行部屋を作り、main.cに日本語メッセージを書き込み、コンソールへ届ける。C++修行の第一歩は、自分の言葉を画面に表示するところから始まります。

Visual Studio 2026の準備ができたら、実際にプログラムを作成して動かしてみましょう。

C++やC言語の学習では、説明を読むだけでなく、自分で入力して、保存して、実行して、結果を確認することがとても大切です。最初から複雑なプログラムを作る必要はありません。まずは、短いメッセージをコンソール画面に表示するところから始めます。

ドラゴンボール風にたとえるなら、ここからは本格的な修行の始まりです。

Visual Studioは、C++修行を行うための大きな修行施設です。その中に、自分専用の修行部屋を作ります。この修行部屋がプロジェクトです。そして、その中に技の手順を書き込む巻物を用意します。この巻物がソースファイルです。

今回作成するプロジェクト名は Chap1_01、ソースファイル名は main.c です。

main.cには、日本語メッセージを表示するシンプルなプログラムを入力します。日本語をコンソールに表示するため、ここではファイルを Shift-JIS で保存することにします。

Visual Studioでの作業ドラゴンボール風のたとえ意味
プロジェクトを作成する自分専用の修行部屋を作るプログラム一式を管理する場所を作る
ソースファイルを追加する技を書き込む巻物を用意するプログラムを書くファイルを追加する
Shift-JISで保存する修行装置が読める文字の型に整える日本語表示の崩れを防ぎやすくする
プログラムを入力する巻物に技の手順を書くソースコードを書く
ファイルを保存する巻物を保管する入力内容を失わないようにする
コンパイルする技を実戦用に変換するコンピュータが動かせる形にする
実行する修行場で技を試すプログラムを動かす

最初に覚える流れは、とてもシンプルです。

プロジェクトを作る、ソースファイルを追加する、Shift-JISで保存する、日本語メッセージを書く、保存する、実行する。

この流れを一度体験しておくと、今後C++の学習に進んだときにも、落ち着いて作業できるようになります。

プロジェクトとは何か

Visual Studio 2026では、プログラムをプロジェクトという単位で管理します。

プロジェクトとは、プログラムを作るために必要なファイルや設定をまとめて入れておく場所です。

ドラゴンボール風にたとえるなら、プロジェクトは修行部屋です。修行部屋の中には、技を書いた巻物、修行装置の設定、実行結果を確認する場所、エラーを知らせる分析装置などがあります。

プログラムを作るときは、まずこの修行部屋を作るところから始めます。

Visual Studio 2026を起動したら、スタートウィンドウから 新しいプロジェクトの作成 を選びます。

次に、プロジェクトの種類として 空のプロジェクト を選びます。

空のプロジェクトは、最初から余計なファイルがあまり入っていない、まっさらな修行部屋のようなものです。C言語やC++の基本を学ぶときは、自分で必要なファイルを追加していくため、仕組みを理解しやすくなります。

選ぶ項目内容イメージ
新しいプロジェクトの作成新しい開発の場所を作る修行部屋を新しく用意する
空のプロジェクト必要最小限の状態から始めるまっさらな修行部屋
次へ設定を進める修行部屋の名前を決めに進む

コンソールアプリを中心に学習する場合は、空のプロジェクトから始めると分かりやすいです。

コンソールアプリとは、文字を中心にやり取りするアプリのことです。Windowsのコマンドプロンプトのような画面で実行され、文字を表示したり、入力を受け取ったりします。

GUIアプリのようにボタンやウィンドウを作る前に、まずはコンソールアプリでプログラムの基本を学んでいきます。

図:Visual Studioでプロジェクトを作る流れ

この図が示していること

この図では、Visual Studioで最初のプロジェクトを作る流れを表しています。

Visual Studioを起動し、新しいプロジェクトの作成を選び、空のプロジェクトを選択します。そのあと、プロジェクト名としてChap1_01を入力して作成します。

C言語やC++の学習では、このプロジェクトが作業の土台になります。修行部屋を作ってから技の練習を始めるように、まずはプログラムを管理する場所を用意することが大切です。

プロジェクト名はChap1_01にする

プロジェクトの種類を選んだら、プロジェクト名を入力します。

ここでは、プロジェクト名を Chap1_01 にします。

Visual Studioでは、プロジェクト名を入力すると、ソリューション名にも同じ名前が自動的に反映されます。

ソリューションとは、複数のプロジェクトをまとめて管理できる大きな入れ物です。最初のうちは、ソリューションは修行施設全体、プロジェクトはその中の個別の修行部屋と考えると分かりやすいです。

用語ドラゴンボール風のたとえ内容
ソリューション修行施設全体複数のプロジェクトをまとめられる大きな入れ物
プロジェクト個別の修行部屋1つのプログラムを作るための単位
ソースファイル技を書き込む巻物実際にプログラムを書くファイル

今回の学習では、Chap1_01というプロジェクトを作ります。

今後、プロジェクト名とファイル名は、次のような形で表します。

表記意味
Chap1_01/main.cChap1_01プロジェクトの中にmain.cを作る

この表記に慣れておくと、どのプロジェクトのどのファイルを使うのかが分かりやすくなります。

Visual Studioの画面を確認する

プロジェクトを作成すると、Visual Studioの作業画面が表示されます。

最初に確認しておきたいのは、ソリューションエクスプローラー、コードエディター、出力です。

ソリューションエクスプローラーは、プロジェクト内のファイルを管理する場所です。どのファイルが入っているのかを確認したり、新しいファイルを追加したりできます。

コードエディターは、実際にプログラムを入力する場所です。

出力は、Visual Studioが作業結果やエラー情報を知らせてくれる場所です。

ドラゴンボール風にたとえるなら、ソリューションエクスプローラーは巻物や道具を整理する棚、コードエディターは技を書き込む作業台、出力は修行装置の分析モニターです。

画面の場所役割ドラゴンボール風のイメージ
ソリューションエクスプローラーファイルを管理する巻物や道具を整理する棚
コードエディタープログラムを入力する技を書き込む作業台
出力結果やエラーを表示する修行装置の分析モニター

最初は画面にたくさんの情報があって戸惑うかもしれません。

ですが、まずはソリューションエクスプローラーでファイルを管理し、コードエディターでプログラムを書き、出力で結果を確認する、という3つの場所を意識すれば大丈夫です。

ソースファイルmain.cを追加する

プロジェクトを作っただけでは、まだプログラムを書く場所がありません。

そこで、ソースファイルを追加します。

ソースファイルとは、ソースコードを書くためのファイルです。ソースコードとは、人間がプログラミング言語で書いた命令のことです。

ドラゴンボール風にたとえるなら、ソースファイルは技の手順を書き込む巻物です。修行部屋だけ作っても、巻物がなければ技を書けません。そこで、プロジェクトに新しい巻物を追加します。

ソリューションエクスプローラーの中にある ソースファイル を右クリックし、追加新しい項目 の順に選びます。

新しい項目の追加画面が表示されたら、名前に main.c と入力し「追加」をクリックします。

ここで大切なのは、拡張子です。

.c はC言語のソースファイルを表す拡張子です。C言語のプログラムを書くときは、main.cのように.cを使います。

C++のプログラムを書くときは、main.cppのように.cppを使います。

ファイル名の例言語意味
main.cC言語C言語のソースファイル
main.cppC++C++のソースファイル

今回はC++学習の入口として、まずC言語の基本的なプログラムを動かします。そのため、ファイル名は main.c にします。

SDLチェックを無効化する

ソースファイルを追加したら、プロジェクトの設定も確認しておきます。

ここでは、SDLチェックを無効化します。

SDLチェックは、Visual Studioがセキュリティ上の理由で一部の書き方に警告や制限をかけるための設定です。安全性を高めるための仕組みですが、C言語の学習では、教材で扱う内容によって意図しないところでプログラムが止まってしまう場合があります。

そのため、学習用のプロジェクトでは、必要に応じてSDLチェックを いいえ にしておきます。

設定は、ソリューションエクスプローラーでプロジェクト名 Chap1_01 を右クリックし、プロパティ を開いて行います。

プロパティページが表示されたら、左側のメニューから C/C++全般 を選び、SDLチェックいいえ に変更します。変更したら「OK」をクリックして閉じます。

操作内容
Chap1_01を右クリックプロジェクト設定を開く準備
プロパティを選ぶプロジェクトの設定画面を開く
C/C++、全般を選ぶC/C++関連の基本設定を開く
SDLチェックをいいえにする学習用に制限を調整する
OKを押す設定を反映する

ドラゴンボール風に言えば、SDLチェックは修行装置の安全制限のようなものです。

安全制限は本来とても大切です。ただし、学習用の決まった修行メニューでは、必要に応じて制限を調整することがあります。

実務でプログラムを書くときは、むやみに無効化するのではなく、なぜその設定が必要なのかを理解して使うことが大切です。

図:ソースファイル追加と設定の流れ

この図が示していること

この図では、プロジェクトを作ったあとに行う大切な準備を表しています。

Chap1_01プロジェクトの中にmain.cというソースファイルを追加し、そのあとSDLチェックをいいえに変更します。

修行部屋に巻物を用意し、修行装置の設定を整えることで、プログラムを入力して実行するための準備ができます。

コードエディタを表示する

main.cを追加したら、ソリューションエクスプローラーからmain.cをクリックします。

すると、コードエディターが開きます。

コードエディターは、プログラムを入力する場所です。ここにC言語やC++の命令を書いていきます。

日本語表示のためにShift-JISで保存する

今回のmain.cでは、日本語メッセージをコンソールに表示します。

日本語を扱うときに気をつけたいのが、文字コードです。

文字コードとは、文字をコンピュータの中でどのような数値として保存するかを決めるルールです。日本語の文字は、保存するときの文字コードと、表示するときの環境が合っていないと、文字化けすることがあります。

ドラゴンボール風にたとえるなら、戦士が正しい言葉で命令を書いても、修行装置が別の流派の合図として読み取ってしまうようなものです。言葉そのものは書けていても、読み取る型が合っていないと、正しく伝わりません。

ここでは、日本語のコンソール表示で文字が崩れるのを防ぐために、main.cを Shift-JIS で保存することにします。

項目内容
ファイル名main.c
保存する文字コードShift-JIS
目的日本語メッセージの表示崩れを防ぎやすくする
注意点保存時の文字コードとコンソール側の表示環境をそろえることが大切

Visual Studioで保存するときは、通常の保存だけでなく、エンコードを指定して保存する方法を使います。

操作名は環境によって少し異なる場合がありますが、考え方は、main.cを保存するときに Shift-JIS を選んで保存する、ということです。

ドラゴンボール風に言えば、巻物に書いた日本語の技名を、修行装置が読み取りやすい文字の型で保存しておくイメージです。

日本語メッセージを表示するプログラムを入力する

ここでは、C言語の簡単なプログラムを入力します。

今回のプログラムでは、コンソール画面に日本語メッセージを表示します。

main関数は、次のように int main(int argc, char** argv) の形にします。

argcとargvは、プログラムを実行するときに外部から渡される情報を受け取るための引数です。今回のサンプルではこの引数を使いませんが、C言語やC++の学習ではよく見る形です。

プロジェクト/ファイル名: Chap1_01/main.c

#include <stdio.h>

int main(int argc, char** argv) {
    // コンソールに日本語メッセージを表示する
    printf("C言語の修行を始めます。\n");
    printf("Visual Studioで最初のプログラムを実行しました。\n");

    // プログラムが正常に終わったことを示す
    return 0;
}

このプログラムは、コンソール画面に次の2つの日本語メッセージを表示します。

C言語の修行を始めます。
Visual Studioで最初のプログラムを実行しました。

とても短いプログラムですが、ここには大切な要素が入っています。

部分役割
include画面表示に必要な機能を使えるようにする
mainプログラムの開始地点
argc実行時に渡された情報の個数を受け取る
argv実行時に渡された情報の中身を受け取る
コメント人間向けの説明
printfコンソールに文字を表示する
return 0正常に終了したことを知らせる

日本語コメントは、プログラムの意味を説明するためのメモです。

コメントは人間が読むためのもので、プログラムの実行内容には影響しません。あとから見返したときに、何をしている部分なのか分かりやすくするために使います。

ここでは、細かい文法をすべて理解しきる必要はありません。

大切なのは、Chap1_01プロジェクトのmain.cに入力した内容がコンパイルされ、実行され、コンソール画面に日本語メッセージとして表示される、という流れを体験することです。

ドラゴンボール風に言えば、最初の修行は大技ではありません。まずは自分の言葉を修行装置に伝え、装置が反応して画面に表示してくれることを確認する段階です。

ファイルを保存する

プログラムを入力したら、必ずファイルを保存します。

Visual Studioでは、ファイルの内容を変更すると、コードエディターのタブに表示されているmain.cが main.c* のようになります。

このアスタリスクは、まだ保存されていない変更があることを意味します。

保存すると、main.c* から main.c に戻ります。

表示意味
main.c*変更されたが、まだ保存されていない
main.c保存済みの状態

今回は日本語メッセージを表示するため、main.cはShift-JISで保存します。通常の保存だけでなく、文字コードを確認して保存することを意識しましょう。

コードエディターの右下の「文字コード」の表示をクリックします。

エンコードに「日本語(シフトJIS) - コードページ 932」を選択して「OK」をクリックします。

ファイルはこまめに保存しましょう。

何らかのトラブルでVisual Studioが止まってしまうこともあります。せっかく入力した内容を失わないためにも、少し書いたら保存する習慣をつけると安心です。

ドラゴンボール風に言えば、修行の記録をこまめに巻物へ保存しておくようなものです。長時間の修行成果を記録しないままにしておくと、思わぬトラブルで最初からやり直しになってしまいます。

コンパイルと実行を行う

プログラムを入力して保存したら、いよいよ実行します。

ただし、C言語やC++のプログラムは、書いた内容をそのままコンピュータが理解して動かすわけではありません。まず、コンパイルという作業が必要です。

コンパイルとは、人間が書いたソースコードを、コンピュータが実行できる形に変換することです。

ドラゴンボール風に言えば、巻物に書いた技の手順を、修行装置が理解できる実戦用の命令に変換する作業です。

Visual Studio 2026には、このコンパイルと実行をまとめて行える便利な機能があります。

プログラムを実行するには、メニューから デバッグデバッグなしで開始 を選びます。

操作内容
デバッグ実行や確認に関係するメニュー
デバッグなしで開始コンパイルしてプログラムを実行する
コンソール表示実行結果を確認する画面

実行に成功すると、コンソール画面が表示され、次のような結果が出ます。

C言語の修行を始めます。
Visual Studioで最初のプログラムを実行しました。

このように表示されれば成功です。

自分で入力した日本語メッセージが、コンパイルされ、実行され、画面に表示されたことになります。

これは、C++修行における大きな第一歩です。

図:Shift-JISで保存して日本語メッセージを表示する流れ

この図が示していること

この図では、main.cに日本語メッセージを表示するプログラムを入力し、Shift-JISで保存してから実行結果を確認するまでの流れを表しています。

main.cにプログラムを入力し、日本語が崩れにくいようにShift-JISで保存します。そのあと、Visual Studioのデバッグなしで開始を使うことで、コンパイルと実行が行われます。

最後にコンソール画面が表示され、日本語メッセージを確認できます。

この流れを覚えておくと、今後日本語を含むプログラムを書くときにも、入力、保存、実行、確認という基本動作を落ち着いて行えるようになります。

日本語表示がうまくいかないときの考え方

状況考えられる原因
日本語が正しく表示されるShift-JIS保存と表示環境が合っている
文字が崩れて表示される保存形式やコンソール側の表示設定が合っていない
英数字は表示されるプログラムの基本動作はできている可能性が高い

学習の最初の段階では、まずプログラムが実行され、コンソールに結果が表示されることを確認できれば大丈夫です。

日本語表示がうまくいかない場合は、main.cがShift-JISで保存されているか、コンソールが日本語表示に合った状態になっているかを確認します。

文字コードは少し難しく感じるかもしれませんが、日本語を扱うプログラムでは大切な知識です。ここでは、Shift-JISで保存する、というルールを意識して進めていきましょう。

コンソール画面を閉じて終了する

プログラムの実行が終わると、コンソール画面に結果が表示されます。

その下に、ウィンドウを閉じるには任意のキーを押してください、という内容のメッセージが表示されることがあります。

この場合は、キーボードのどれかのキーを押すと、コンソール画面が閉じてプログラムが終了します。

ドラゴンボール風に言えば、修行装置が結果を表示し、確認が終わったらキーを押して修行を終了するようなものです。

ここまでで、プロジェクトを作り、ソースファイルを追加し、日本語メッセージを表示するプログラムを入力し、Shift-JISで保存し、実行するところまで体験できました。

最初に覚えるべき流れ

Visual StudioでC言語やC++の学習を始めるときは、まず次の流れを覚えておくと安心です。

順番作業ポイント
1新しいプロジェクトを作る空のプロジェクトを選ぶ
2プロジェクト名を入力するChap1_01にする
3ソースファイルを追加するmain.cを作る
4SDLチェックを設定するいいえに変更する
5行番号を表示するエラー確認をしやすくする
6プログラムを入力する日本語メッセージを表示する内容にする
7Shift-JISで保存する日本語表示の崩れを防ぎやすくする
8実行するデバッグなしで開始を選ぶ
9結果を見るコンソールに日本語メッセージが表示されるか確認する

最初は、この一連の作業だけでも十分な学習になります。

プログラムの内容を細かく理解するのは、次の段階で大丈夫です。まずは、自分の手でプロジェクトを作り、ファイルを追加し、日本語メッセージを入力し、実行結果を見るところまで進めましょう。

C++修行の最初の目的は、完璧な技を出すことではありません。

Visual Studioという修行場の中で、自分が書いた日本語メッセージをコンソールに表示できるようになることです。

ここまでできれば、次からはプログラムの中身を少しずつ読み解き、命令の意味を理解し、より本格的なC++の世界へ進む準備が整います。