C++入門|C++を学ぼう

C++は、C言語という伝説の基礎修行を受け継ぎ、オブジェクト指向という新たな力で本格的なシステムを動かす、実力派エンジニアのためのプログラミング言語です。

C++は、C言語をもとにして発展したプログラミング言語です。

ドラゴンボール風にたとえるなら、C言語は昔から伝わる基本の武術です。構え方、体の動かし方、気の練り方、攻撃の出し方など、戦うための土台をしっかり鍛える流派のようなものです。

C++は、そのC言語という基本武術を受け継ぎながら、さらに新しい戦い方を加えた進化形です。

ただ力まかせに戦うのではなく、戦士の特徴、技、流派、成長の仕方を整理しながら扱えるようにした言語だと考えると分かりやすいです。

C言語とC++は関係がとても深いため、2つを合わせてC/C++と呼ぶこともあります。これは、まったく別の流派というより、同じ系譜を持つ戦闘術として扱われるイメージです。

項目ドラゴンボール風のたとえプログラミングでの意味
C言語基本の武術コンピュータを細かく制御するための基礎
C++進化した上級戦闘術C言語の力に新しい設計の考え方を加えた言語
C/C++同じ系譜の流派CとC++をまとめて扱う呼び方

C++を学ぶということは、ただ文法を覚えることではありません。

コンピュータの仕組みに近い部分を理解しながら、大きなプログラムを整理して作る考え方を身につけることでもあります。

最初は少し強そうに見えるかもしれません。ですが、いきなり最強形態を目指す必要はありません。まずは、C++がどんな力を持つ言語なのかを、ゆっくり見ていきましょう。

図:C言語からC++へ進化するイメージ

この図が示していること

この図では、C++がC言語から発展した言語であることを表しています。

左側のC言語は、基本の武術です。コンピュータを細かく動かすための基礎体力を鍛える場所です。

右側のC++は、その基礎を受け継ぎながら、より大きく、より整理されたプログラムを作れるように進化した状態です。

C++を学ぶときに大切なのは、C言語とC++を完全に別物として考えすぎないことです。C++はC言語の土台を持ちながら、実用的な開発に向けて力を広げた言語です。

C++はオブジェクト指向の考え方を持つ

近年のプログラミングでは、オブジェクト指向という考え方がよく使われます。

C++も、そのオブジェクト指向を扱える言語の1つです。ほかにもJavaやC#などが、オブジェクト指向を使う代表的な言語として知られています。

オブジェクト指向とは、プログラムの中に登場するものを、情報と行動を持ったまとまりとして考える方法です。

ドラゴンボール風に言えば、戦士には名前、戦闘力、流派、得意技といった情報があります。そして、攻撃する、修行する、気を高める、状態を見せるといった行動もあります。

C++では、このような戦士の特徴を設計図として整理し、そこから実際の戦士を作るように考えます。

オブジェクト指向の考え方ドラゴンボール風のたとえ意味
クラス戦士の設計図どんな情報と行動を持つか決める
オブジェクト実際に登場する戦士設計図から作られた実体
フィールド名前、戦闘力、流派戦士が持つ情報
メソッド攻撃する、修行する戦士が行う行動

たとえば、戦士という設計図があるとします。

その設計図には、名前、戦闘力、流派、得意技といった情報が書かれています。また、攻撃する、修行する、状態を表示するといった行動も決められています。

この設計図から、亀仙流の若き戦士、惑星戦士流のエリート戦士、神流のナメック戦士といった実体を作るイメージです。

同じ戦士の設計図から作られていても、名前や戦闘力や流派が違えば、それぞれ別の戦士として扱えます。

この考え方を使うと、プログラムの中にあるデータや処理を、ただバラバラに並べるのではなく、意味のあるまとまりとして整理できます。

C++は、このようにオブジェクト指向を使って、大きなプログラムを分かりやすく組み立てる力を持っています。

ただし、C++にはC言語から受け継いだ低い階層を扱う力もあります。

つまりC++は、コンピュータを細かく制御する力と、プログラムを整理して設計する力の両方を持つ言語です。

これは、基礎の武術にも強く、さらに戦士や技を整理して大きな作戦を組み立てられる、かなり実戦向きの流派だと言えます。

C++は今も重要なプログラミング言語

C++は、昔から使われている言語です。

2000年前後には、C++は代表的なオブジェクト指向言語の1つでした。そのころは、プログラミングを学ぶときにC言語から始める人も多く、C言語を学んだあとにC++へ進む流れも自然でした。

ドラゴンボール風に言えば、多くの戦士がまず基本の修行としてC言語を学び、そのあと上級技としてC++を身につけていたような時代です。

その後、JavaやC#のような言語が広く使われるようになりました。

これらの言語は、オブジェクト指向を学びやすく、開発環境も整っていたため、多くのプログラマーに受け入れられました。

その結果、最初に学ぶ言語としてC言語やC++を選ぶ人は、以前より少なくなりました。

また、C++の入門書には、先にC言語を学んでおくことを前提にしているものもあります。そのため、これからC++を学ぼうとする人にとって、少し入り口が重く感じられることがあります。

しかし、C++が重要ではなくなったわけではありません。

むしろ、C++は今でも多くの専門分野で使われています。

C++が使われる分野ドラゴンボール風のイメージC++が向いている理由
組込み機器スカウターや修行装置の制御機械を細かく制御しやすい
車載コンピュータ高速で動く乗り物の制御反応速度や安定性が重要
ゲーム開発バトルフィールドや戦士の動作高速な処理が求められる
システム基盤世界を支える巨大な塔土台に近い処理を扱える
高速計算一瞬で戦況を読む演算性能を引き出しやすい

C++は、スマート家電、自動車の制御、ゲームエンジン、ロボット、金融システム、シミュレーション、OSに近い仕組みなど、性能や安定性が重要な場面で使われます。

たとえばゲーム開発では、キャラクターの動き、物理演算、画面描画、音、入力処理などを高速に動かす必要があります。

ドラゴンボール風に言えば、巨大なバトルフィールドで、複数の戦士が高速移動し、気弾を放ち、地形が変化し、同時に音や演出も動くようなものです。

このような場面では、動作が重くなると戦闘の迫力が失われてしまいます。

C++は、こうした高速処理が求められる場面で力を発揮します。

また、自動車や組込み機器では、限られた性能のコンピュータ上で、正確に素早く動く仕組みが必要です。

これは、修行装置の制御に近いイメージです。重力の強さ、時間、警告、停止処理などを細かく管理しなければ、安全に使うことができません。

C++は、このような細かい制御が必要な世界で、今も大切に使われています。

図:C++が活躍する専門領域

この図が示していること

この図では、C++が幅広い専門領域で活躍していることを表しています。

C++は、ただ学習用に使われるだけの言語ではありません。機械を動かしたり、高速なゲーム処理を行ったり、システムの土台を支えたりする場面で力を発揮します。

ドラゴンボール風に言えば、C++は表舞台で必殺技を出すだけでなく、重力室、宇宙船、スカウター、修行装置、戦闘シミュレーターを裏側から動かす技術です。

そのため、C++は専門性が高い言語として見られることがありますが、それは同時に、現場で頼りにされている言語だということでもあります。

C++が難しく見える理由

C++は、難しい言語だと言われることがあります。

その大きな理由は、学ぶ範囲が広いからです。

C++には、C言語から受け継いだ文法があります。さらに、クラスやオブジェクトといったオブジェクト指向の考え方もあります。加えて、メモリ、ポインタ、参照、ライブラリなど、少しずつ理解していくべき要素がたくさんあります。

ドラゴンボール風にたとえるなら、C++の修行は、通常の体力トレーニングだけではありません。

基礎の型を覚え、気の扱いを覚え、武器の使い方を覚え、仲間との連携を覚え、さらに自分専用の必殺技まで作っていくようなものです。

難しく見える要素ドラゴンボール風のたとえ実際の意味
C言語由来の文法古い武術の型基礎ルールを理解する必要がある
ポインタ遠くの対象を正確に指す技メモリ上の場所を扱う
メモリ管理気の消費量を意識するデータの使い方を細かく考える
オブジェクト指向戦士の設計図を作るデータと処理をまとめて整理する
古い書き方と新しい書き方の共存いくつもの流派が混ざる歴史が長く、表現方法が多い

C++の入門でつまずきやすいのは、どこから手を付ければよいのか分かりにくいところです。

C言語を知らない人にとっては、C++の文法は少し重く感じるかもしれません。

JavaやC#から来た人にとっても、C++のポインタやメモリに関する考え方は、最初は独特に見えることがあります。

JavaやC#では、言語や実行環境が多くのことを自動で管理してくれます。これは、安全装置付きの修行場のようなものです。

一方でC++は、プログラマーが自分で細かく管理できる範囲が広いです。

これは自由度が高いという強みですが、慣れないうちは難しさにもつながります。

ただし、C++そのものが最初から理解不能な言語というわけではありません。

難しく感じる理由の多くは、C言語との互換性を保つための決まりや、コンピュータに近い部分まで扱える自由度の高さにあります。

つまり、C++は意地悪な言語なのではなく、強力な力を持っているぶん、最初に覚える構えが少し多い言語なのです。

C言語を完璧にしてからでなくても大丈夫

C++を学ぶ前に、C言語を完璧にマスターしなければならないと思う人もいます。

しかし、最初からC言語をすべて極める必要はありません。

もちろん、C++はC言語を土台にしているため、C言語の基本を知っていると理解しやすくなります。変数、条件分岐、繰り返し、関数、配列などは、C++でも大切な基礎です。

ただし、分厚いC言語の本を最後まで読み切ってからでないとC++に進めない、というわけではありません。

ドラゴンボール風に言えば、基礎修行は大切です。でも、基礎修行だけをずっと続けてからでないと新しい技を学べない、というわけではありません。

実際には、C++を学びながら、必要なC言語の知識を少しずつ補っていく方法でも十分に進めます。

学ぶ順番内容ドラゴンボール風のイメージ
最初文字の表示、変数、計算基本の構えを覚える
条件分岐、繰り返し状況に応じて動く練習
関数技をひとまとめにする
クラス、オブジェクト戦士の設計図と実体を作る
その後ポインタ、参照、メモリ気の流れを細かく読む

C++を学ぶことで、C言語の難しく見えていた部分が理解しやすくなることもあります。

たとえば、C言語だけで学ぶと、データと処理がバラバラに見えることがあります。しかしC++では、クラスを使ってデータと処理をまとめて考えることができます。

戦士の名前、戦闘力、流派、攻撃する行動を、戦士という設計図の中にまとめて考えられるようになるからです。

これは、プログラムの中に戦士という存在を作る感覚に近いです。

名前だけ、戦闘力だけ、攻撃だけがバラバラにあるのではなく、1人の戦士が情報と行動を持っていると考えられます。

この考え方が分かると、C++の世界はかなり見通しやすくなります。

C++学習のコツは、少しずつ戦士を育てること

C++を学ぶときは、最初から完璧を目指しすぎないことが大切です。

いきなりゲームエンジンを作ろうとしたり、複雑なシステムを理解しようとしたりすると、かなり大変です。

ドラゴンボール風に言えば、修行を始めたばかりの戦士が、いきなり宇宙最強クラスの相手に挑むようなものです。

まずは、小さな内容から始めましょう。

最初は、文字を表示する考え方を理解するだけで十分です。次に、変数を使って戦士の名前や戦闘力を保存する考え方を学びます。その次に、条件分岐で戦闘力によって行動を変える考え方を身につけます。さらに、繰り返しを使って修行を何回も行う流れを理解します。

そして関数を学ぶと、攻撃や回復のような処理を技としてまとめられるようになります。

最後にクラスを学ぶと、戦士そのものを設計図として考えられるようになります。

ステップ学ぶ内容作れるイメージ
1表示メッセージを出す
2変数戦士の名前や戦闘力を保存する
3条件分岐戦闘力に応じて行動を変える
4繰り返し修行を何度も行う
5関数攻撃や回復を技としてまとめる
6クラス戦士の設計図を作る

C++の学習は、1つ1つの技を覚えていく修行に似ています。

最初は通常攻撃だけで十分です。次に気弾を覚え、さらに必殺技を覚え、やがて自分だけの戦い方ができるようになります。

C++も同じです。

最初は小さな内容でも、立派な一歩です。そこから変数、条件分岐、繰り返し、関数、クラスへと進めば、少しずつC++らしい考え方が身についていきます。

図3:C++学習ロードマップ

この図が示していること

この図では、C++を段階的に学んでいく流れを表しています。

C++は一気に全部覚えようとすると大変ですが、表示、変数、条件分岐、繰り返し、関数、クラスという順番で進めれば、無理なく理解しやすくなります。

特にクラスは、C++らしさを感じられる重要なポイントです。

クラスは、戦士の設計図のようなものです。そこから実際の戦士であるオブジェクトを作り、名前や戦闘力を持たせ、攻撃や状態表示といった行動をさせることができます。

C++を学ぶと、プログラムをただ命令の集まりとして見るだけではなく、登場人物や道具が動く世界として考えられるようになります。

C++を学ぶとプログラミングの基礎体力がつく

C++は、簡単さだけを目的にした言語ではありません。

どちらかというと、コンピュータの仕組みに近いところまで踏み込める、本格的な言語です。

そのため、最初は少し重く感じるかもしれません。

しかし、C++を学ぶことで、プログラムがどのようにメモリを使い、どのように処理を進め、どのようにデータを管理しているのかが見えやすくなります。

これは、ほかのプログラミング言語を学ぶときにも大きな力になります。

ドラゴンボール風に言えば、C++は重力室での修行に近いです。

最初は負荷が高く感じます。けれど、その負荷に少しずつ慣れてくると、プログラミング全体の基礎体力が上がります。

C++を学ぶことで、次のような力が身につきます。

身につく力内容
コンピュータへの理解メモリや処理の流れを意識できる
設計力クラスを使ってプログラムを整理できる
読解力複雑な仕組みを読み解く力がつく
応用力ほかの言語を学ぶときにも役立つ
実装力高速で本格的な仕組みを作れる

C++は、今でもゲーム開発、組込み機器、自動車制御、高速処理、システム開発など、多くの現場で使われています。

だからこそ、C++を学ぶ価値は今も十分にあります。

難しそうという印象だけで身構えすぎなくて大丈夫です。

まずは小さな内容から始めて、少しずつ戦士を育てるように、C++の力を身につけていきましょう。