C言語の基本|VS Codeをインストールする

VS Codeを入れるところから、C言語学習の作業場づくりをやさしく始めよう。

C言語の学習を始めるとき、最初に整えておきたいのが「プログラムを書く場所」です。
C言語では、ソースコードを書き、保存し、コンパイラで変換し、実行結果を確認する、という流れで学習を進めます。その中心になる道具として使いやすいのが Visual Studio Code、略して VS Code です。

VS Codeは、C言語専用のソフトではありません。HTML、CSS、JavaScript、Python、Javaなど、さまざまな言語で使えるコードエディターです。ただし、軽くて扱いやすく、フォルダー単位で学習ファイルを整理でき、ターミナルとも連携しやすいため、C言語の入門にもとても向いています。

ここでは、Windows 11を使う前提で、VS Codeのダウンロードからインストール、起動確認までを順番に解説します。途中で出てくる User Installer、System Installer、PATH、code コマンドといった言葉も、初心者の方がつまずきにくいように、少しずつ整理していきます。

VS Codeを導入する全体の流れ

まずは、細かい画面操作に入る前に、全体の流れを見ておきましょう。
インストール作業は、ひとつひとつは難しくありません。ただし、途中でいくつかの設定画面が出てくるため、先に順番を知っておくと安心して進められます。

図1:VS Codeインストールの全体像

この図から分かること

VS Codeの導入は、公式サイトからファイルを入手して、インストーラーを実行し、設定を確認して起動する、という流れで進みます。特に重要なのは、途中で表示される追加タスクの画面です。ここで PATH に関する設定を確認しておくと、あとから PowerShell やコマンドプロンプトで code コマンドを使いやすくなります。

VS Codeとは何をするソフトなのか

VS Codeは、C言語のソースコードを書くための作業場所です。
ノートに文章を書くように、VS Codeでは .c という拡張子のファイルにC言語のプログラムを書いていきます。

ただし、ここで大切なのは、VS Codeそのものはコンパイラではないという点です。
C言語のソースコードを実行できる形に変換するのは、gccなどのコンパイラの役割です。VS Codeは、その前後の作業をしやすくするための中心ツールだと考えると分かりやすいです。

項目VS Codeの役割C言語学習での使いどころ
コードエディタープログラムを書く.cファイルを作成して編集する
表示支援コードを見やすくする色分け、インデント、入力補完で読みやすくする
ターミナル連携コマンド操作をしやすくするgccでコンパイルしたり、実行ファイルを動かしたりする
拡張機能機能を追加するC/C++拡張で補完やエラー表示を使いやすくする
フォルダー管理学習ファイルを整理する練習用フォルダーをまとめて開く

C言語の学習では、次のような作業を何度も行います。

  • ソースコードを書く
  • ファイルを保存する
  • ターミナルでコンパイルする
  • 実行結果を確認する
  • エラーがあれば修正する

VS Codeを使うと、これらの作業をひとつの画面の中で進めやすくなります。最初は画面にボタンやメニューが多く感じるかもしれませんが、C言語の学習でよく使う機能は限られているので、少しずつ慣れていけば大丈夫です。

Windows 11でVS Codeをダウンロードする

VS Codeをインストールするには、まず公式サイトからWindows用のインストーラーをダウンロードします。

Windows 11を使っている場合は、Windows版を選びます。一般的なPCであれば、x64版を選ぶ場面が多いです。

ダウンロードするときは、次の点を確認しておくと安心です。

確認項目内容補足
公式サイトから入手するVS Codeの公式ダウンロードページを使う安全性の面で重要
Windows版を選ぶWindows 11向けのインストーラーを選択するx64版が一般的
保存先を確認する通常はダウンロードフォルダーに保存されるブラウザによって表示が少し違う
ファイル形式を確認する.exeファイルを使うWindowsで実行できるインストーラー

ブラウザでダウンロードしたあと、Microsoft Edgeなどでは「ダウンロードフォルダーを開く」というボタンが表示されることがあります。表示されない場合でも、ファイルエクスプローラーから「ダウンロード」フォルダーを開けば確認できます。

User InstallerとSystem Installerの違い

VS CodeのWindows版には、User InstallerやSystem Installerなどの種類があります。
初心者の学習用PCで使う場合は、基本的にはUser Installerで問題ありません。

種類インストール対象特徴
User Installer現在使っているユーザー管理者権限がなくても使いやすいことが多い
System InstallerPC全体のユーザー複数ユーザーで共通利用したい場合に使う
ZIP版任意の場所に展開慣れている人向け

C言語学習を始める段階では、特別な理由がなければUser Installerを選ぶと分かりやすいです。
インストール先もユーザーごとの領域に入りやすく、個人の学習環境として扱いやすいからです。

インストーラーを実行する

ダウンロードしたファイルは、たとえば次のような名前になっています。

VSCodeUserSetup-x64-バージョン情報.exe

バージョン情報の部分は、VS Codeが更新されるたびに変わります。そのため、自分の画面に表示されているファイル名が完全に同じでなくても問題ありません。

ファイル名の部分意味
VSCodeUserSetupユーザーごとのインストール方式
x6464bit版
バージョン情報その時点のVS Codeのバージョン
.exeWindowsで実行できるファイル

ファイルをダブルクリックすると、セットアップウィザードが起動します。

Windowsの確認画面が表示された場合は、発行元や内容を確認してから進めます。

使用許諾契約書に同意する

インストーラーを進めると、使用許諾契約書の画面が表示されます。
ここでは内容を確認したうえで、「同意する」を選び、「次へ」をクリックします。

操作意味
同意するを選択ライセンス条件に同意する
次へをクリック次の設定画面へ進む

このような使用許諾の画面は、VS Codeに限らず、開発ツールやアプリケーションをインストールするときによく出てきます。
毎回ただ流すのではなく、「このソフトを使う条件を確認する画面」だと理解しておくと、今後ほかのツールを導入するときにも役立ちます。

インストール先を確認する

次に、インストール先を指定する画面が表示されます。
初心者のうちは、特別な理由がなければ変更せず、そのまま進めるのがおすすめです。

User Installerの場合、VS Codeはユーザーごとの領域にインストールされます。たとえば、次のような場所です。

C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Programs\Microsoft VS Code

この場所を自分で覚える必要はありません。大切なのは、標準の場所に入れておくと、説明どおりに進めやすく、トラブルも少なくなりやすいという点です。

そのまま進めてよい理由説明
公式の想定に近い標準的な構成でインストールできる
初心者でも迷いにくい保存場所を自分で決める必要がない
後の説明と合わせやすい学習教材の手順とズレにくい

続いて表示されるスタートメニューフォルダーの指定も、通常は変更せずに「次へ」で進めて大丈夫です。

追加タスクではPATHを確認する

インストール作業の中で、とても重要なのが「追加タスクの選択」画面です。
ここでは、PATHへの追加に関する項目を確認します。

PATHとは、コマンドを入力したときに、Windowsがプログラムを探しに行く場所の一覧のようなものです。
PATHにVS Codeの場所が登録されていると、PowerShellやコマンドプロンプトで code と入力するだけでVS Codeを起動できるようになります。

追加タスクの選択(PATHの追加が重要)

スタートメニューフォルダーの指定では、「次へ」をクリックします。

ここがとても大事なポイントです。
追加タスクの選択 画面では、PATHへの追加(再起動後に使用可) にチェックが入っていることを確認します。

「インストール」ボタンをクリックして、インストールを開始します。

インストールが始まります。

インストールが完了すると、「セットアップウィザードの完了」画面が表示されます。「完了」をクリックすると、VS Codeが起動します。

図2:PATHはアプリの場所を探すための道しるべ

この図から分かること

PATHにVS Codeの場所が登録されていると、毎回長い保存場所を入力しなくても、code という短いコマンドでVS Codeを呼び出せます。C言語学習では、フォルダーをVS Codeで開いたり、ターミナルから作業を始めたりする場面があるため、PATHの設定は後の学習をスムーズにする大切なポイントです。

追加タスクの画面では、次の項目を意識して確認しましょう。

項目重要度理由
PATHへの追加高いcode コマンドを使いやすくするため
デスクトップアイコンの作成好みで選択デスクトップから起動したい場合に便利
エクスプローラーの右クリックメニュー好みで選択フォルダーをVS Codeで開きやすくなる
サポートされているファイル種類の関連付け好みで選択ファイルをVS Codeで開きやすくなる

特に初心者の方は、PATHへの追加が有効になっているかを確認しておくと安心です。
インストール後に code コマンドが使えない場合、PowerShellやコマンドプロンプトをいったん閉じて、開き直すことで反映されることがあります。

インストールを実行してVS Codeを起動する

設定内容を確認したら、「インストール」をクリックします。
しばらく待つと、VS Codeのインストールが進み、最後にセットアップウィザードの完了画面が表示されます。

完了画面では、「Visual Studio Codeを実行する」にチェックが入っていることを確認してから「完了」をクリックします。
これでVS Codeが起動します。

確認項目内容
インストールボタン設定内容をもとにインストールを開始する
実行チェック完了後にVS Codeを起動する
完了ボタンセットアップを閉じる
ターミナル再起動PATHを反映するために必要な場合がある

VS Codeが起動すると、最初にようこそ画面が表示されることがあります。
英語表示になっている場合でも、あとから日本語化できます。C言語学習では、まずVS Codeが起動すること、フォルダーを開けること、ファイルを作れることを確認できれば十分です。

インストール後に確認しておきたいこと

VS Codeをインストールしたら、すぐに次の点を確認しておきましょう。

確認内容確認方法正常な状態の例
VS Codeが起動するスタートメニューから起動するVS Codeの画面が開く
code コマンドが使えるPowerShellで code --help を実行するヘルプが表示される
フォルダーを開ける任意のフォルダーで code . を実行するそのフォルダーがVS Codeで開く
ファイルを作成できるVS Codeで新しいファイルを作る.cファイルを保存できる

PowerShellで確認するときは、次のように入力します。

code --help

ヘルプが表示されれば、code コマンドが使える状態です。

また、学習用フォルダーを開くときは、対象フォルダーに移動してから次のように入力します。

code .

この . は「今いるフォルダー」を意味します。
つまり、code . は「今いるフォルダーをVS Codeで開く」という意味になります。

もし code コマンドが認識されない場合は、まずPowerShellやコマンドプロンプトを閉じて、もう一度開き直してください。インストール直後は、PATHの反映にターミナルの再起動が必要になることがあります。

それでもうまくいかない場合は、次の点を確認します。

  • VS Codeが正しくインストールされているか
  • 追加タスクでPATHへの追加を確認したか
  • インストール後にPowerShellやコマンドプロンプトを開き直したか
  • 必要に応じてVS Codeを再インストールしてPATH設定を見直したか

VS CodeでC言語ファイルを作る準備

VS Codeが起動できたら、C言語の学習用フォルダーを作っておくと便利です。
たとえば、ドキュメントフォルダーの中に cwork というフォルダーを作り、その中に練習用の .c ファイルを保存していくと整理しやすくなります。

例として、次のような構成にすると分かりやすいです。

cwork
└── first_check.c

この段階では、まだCコンパイラの導入が終わっていません。
その場合でも、VS CodeでC言語のファイルを作成し、ソースコードを書く練習はできます。コンパイルや実行は、gccなどのコンパイラを用意したあとに行います。

VS Codeで開く確認用のCプログラム

ファイル名:first_check.c

#include <stdio.h>

int main(void)
{
    int year = 2026;

    printf("VS CodeでC言語の学習を始めます。\n");
    printf("学習開始の年は %d 年です。\n", year);
    printf("ソースコードを書いて、保存して、実行確認へ進みます。\n");

    return 0;
}

実行結果の例

VS CodeでC言語の学習を始めます。
学習開始の年は 2026 年です。
ソースコードを書いて、保存して、実行確認へ進みます。

このプログラムは、VS CodeでC言語のファイルを作成できるか確認するための短い例です。
画面に文字を表示する printf を使い、C言語の基本的な形を確認できるようにしています。

コードの内容を見ていきましょう。

  • #include <stdio.h> は、printf を使うために必要な準備です。
  • int main(void) は、C言語のプログラムが動き始める入口です。
  • int year = 2026; は、整数を入れる変数 year を用意し、2026を代入しています。
  • printf は、画面に文字や変数の値を表示するために使います。
  • %d は、整数の値を表示するための指定です。
  • return 0; は、プログラムが正常に終了したことを表します。

VS Codeをインストールした直後は、このような短いプログラムを入力して、文字の色分けやインデントの見え方を確認するとよいです。C/C++拡張機能を入れると、さらに補完やエラー表示が使いやすくなります。

VS Codeとコンパイラの役割を分けて考える

初心者の方が混乱しやすいのが、「VS Codeを入れたらC言語を実行できるのか」という点です。
答えは、VS Codeだけでは通常は実行まで完了しません。

C言語では、ソースコードをコンピュータが実行できる形へ変換するためにコンパイラが必要です。Windows環境では、gcc系のコンパイラを別途用意する流れになることが多いです。

図3:VS Codeとコンパイラの役割分担

この図から分かること

VS Codeは、C言語のソースコードを書くための中心ツールです。一方で、C言語のソースコードを実行できる形に変換するのはgccなどのコンパイラです。つまり、VS Codeをインストールする作業は、C言語学習の作業場を整える第一歩であり、その次にコンパイラを用意することで、実際にプログラムを動かせるようになります。

インストール後につまずきやすいポイント

VS Codeの導入でよくあるつまずきは、だいたい決まっています。
あらかじめ知っておくと、エラーが出ても落ち着いて対応できます。

つまずき原因の例対応
code コマンドが使えないPATHがまだ反映されていないPowerShellを開き直す
VS Codeが見つからないインストールが完了していないスタートメニューで確認する
.cファイルの作り方が分からない拡張子に慣れていないファイル名を first_check.c のように保存する
コンパイルできないコンパイラが未導入gccなどを別途用意する
画面が英語で分かりにくい初期表示が英語になっている日本語化の拡張機能を入れる

ここで特に大切なのは、VS Codeの問題とコンパイラの問題を分けて考えることです。
VS Codeが起動する、ファイルが作れる、フォルダーが開けるところまで確認できれば、VS Codeの導入としてはかなり順調です。

C言語のコンパイルや実行でエラーが出る場合は、VS Codeではなく、gccなどのコンパイラ側の準備がまだ終わっていない可能性があります。

最初に覚えておきたいコマンド

VS Codeをインストールしたあと、PowerShellやコマンドプロンプトでよく使う確認用コマンドがあります。

コマンド意味
code --helpcode コマンドのヘルプを表示する
code .今いるフォルダーをVS Codeで開く

code --help は、code コマンドが使えるか確認するときに便利です。
code . は、学習用フォルダーをVS Codeで開くときによく使います。

たとえば、c-study フォルダーに移動してから code . を実行すると、そのフォルダーをVS Codeで開けます。
これができるようになると、C言語の練習ファイルをフォルダー単位で管理しやすくなります。

VS Code導入で押さえておきたいこと

VS Codeのインストールでは、次の流れを意識すると分かりやすいです。

  • 公式サイトからWindows版のインストーラーをダウンロードする
  • ダウンロードした .exe ファイルを実行する
  • 使用許諾契約書に同意する
  • インストール先は基本的にそのまま進める
  • 追加タスクでPATHへの追加を確認する
  • インストール完了後にVS Codeを起動する
  • PowerShellで code --help や code . を確認する

C言語学習の入口では、まずVS Codeを「書く場所」として使える状態にすることが大切です。
そのうえで、次にgccなどのコンパイラを用意すると、ソースコードを書いて、コンパイルして、実行するところまで進めるようになります。