
【6日でできるVisual Basic2022入門】アプリケーションの動作の仕組み
私たちが日常的に使っている文書作成や表計算などのアプリケーションは、どのように動作しているのでしょうか。プログラムがなぜ動くのか、その背景にはどんな仕組みがあるのかを理解することは、自分でアプリケーションを作成するうえでとても重要です。ここでは、「アプリケーションの動作の仕組み」について、ユーザー操作からアプリケーション内部の処理、コンピュータへの指示までを、図や表を使いながら解説します。

1.アプリケーションの基本構造
1.1. アプリケーションとは何か
アプリケーションとは、「アプリケーションプログラム(application program)」の略称です。これは、人間が行う仕事をコンピュータに任せて効率的に処理するためのプログラムを指します。たとえば、文章を書くときには文書作成アプリケーション、計算や集計には表計算アプリケーションが活躍します。
| 用語 | 定義 |
|---|---|
| アプリケーション | 人間の代わりにコンピュータを使って仕事を処理するために作られたプログラム |
| プログラム | コンピュータに与える指示を順番に記述したもの |
1.2. アプリケーションの動作の流れ
アプリケーションは、ユーザーの操作を受け取り、それに応じて内部でさまざまな処理を行います。ここでは、文書作成アプリケーションを例に、ユーザーの操作とアプリケーション内部の動作の関係を見ていきます。
ユーザーの操作とアプリケーションの動作例
| ユーザーの操作 | アプリケーション内部の処理 |
|---|---|
| アプリケーションを起動する | 初期化処理(新規文書画面やメニューの表示) |
| 新規文書作成を選択する | フォントや色などの設定、空白文書の準備 |
| 文書を入力する | 各行の入力処理や画面表示処理 |
| 文書を保存する | 保存処理(書式付きデータへの変換、ファイルへの保存) |
このように、ユーザーが何らかの操作を行うと、アプリケーションは決められた手順で処理を実行し、その結果をコンピュータに指示します。
2.プログラムとコンピュータの関係
2.1. アプリケーションとソフトウェアの違い
「ソフトウェア」はコンピュータを動かすための全てのプログラムを指しますが、大きく2種類に分けられます。
| 分類 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| 基本ソフトウェア | パソコン本体を制御する基本的な機能を持つ | OS(Windows, macOS, Linuxなど) |
| 応用ソフトウェア | 特定の目的で利用されるプログラム(アプリ) | Word、Excel、メールソフト、画像編集ソフト |
アプリケーションは「応用ソフトウェア」に分類されます。
2.2. 指示の流れとプログラムの役割
ユーザーの操作からコンピュータが実際に動くまでの流れは、以下の通りです。
操作と指示の流れ
ユーザー → 操作 → アプリケーション → 指示 → コンピュータ
この流れの中で、アプリケーションはユーザーから受け取った操作をプログラムとしてまとめ、コンピュータに命令を送ります。
| 流れ | 役割 |
|---|---|
| ユーザー | 操作を行う |
| アプリケーション | ユーザー操作を受け取り、処理内容をプログラムで表現 |
| コンピュータ | アプリケーションからの指示に従い、実際の計算や出力を行う |
プログラムとは、こうしたコンピュータへの指示が順番に書かれているものです。アプリケーションはプログラムに従って動作します。
3.アプリケーションを作るには
3.1. アプリケーション開発に必要なもの
アプリケーションを自分で作るには、まず「どんな機能が必要か」「どんな操作の流れになるか」を考え、それをプログラムとして記述します。
主な開発の流れは以下のようになります。
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| ①仕様設計 | アプリケーションの機能や操作の流れを考える |
| ②プログラミング | 設計した内容をプログラムとして書く |
| ③テスト | 実際に動かして正しく動作するか確認する |
| ④保守 | 利用後のバグ修正や機能追加 |
3.2. Visual Basicによる開発の特徴
Visual Basicは、グラフィカルなインターフェースを直感的に作成できることが特徴です。
ドラッグ&ドロップで部品を配置し、それぞれの操作(イベント)に対する処理をプログラムで記述することができます。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 直感的な開発 | 画面デザインを簡単に作成可能 |
| イベント駆動型プログラミング | ボタンを押す、文字を入力するなどの操作ごとに処理を書く |
| 豊富なライブラリ | 標準機能や拡張機能が充実 |
まとめ
アプリケーションは、人間の仕事を効率よくコンピュータで処理するために作られたプログラムです。ユーザーの操作を受け取り、決められた手順(プログラム)に従ってコンピュータに指示を出すことで、様々な仕事を自動化しています。Visual Basicのような開発環境を利用すれば、誰でも比較的簡単にアプリケーションを作成することができます。
用語のまとめ
| 用語 | 定義 |
|---|---|
| アプリケーション | 人間の代わりにコンピュータを使って仕事を処理するために作られたプログラム |
| プログラム | コンピュータに与える指示を順番に記述したもの |
| ソフトウェア | コンピュータを動かす全てのプログラムの総称。基本ソフトウェアと応用ソフトウェアに分類される |
