【6日でできるPython入門】Pythonとは

 Pythonは、世界中で広く使われているプログラミング言語の一つです。シンプルな文法と強力な機能を持ち、初心者からプロのエンジニアまで幅広く愛用されています。「Pythonって何?」「なぜ人気なの?」と問われたとき、誰でも説明できるようになることが最初の目標です。ここでは、Pythonの歴史や特徴、長所・短所、活用分野について詳しく紹介します。

1.Pythonの歴史

1.1. Python誕生の背景

  • 1989年12月、オランダ人のグイド・ヴァンロッサム(Guido van Rossum)がクリスマス休暇中のプロジェクトとしてPythonの開発を開始しました。
  • 1991年2月、最初のバージョン(0.9.0)が公開されました。
  • Pythonという名前は、イギリスのコメディ番組「空飛ぶモンティ・パイソン(Monty Python's Flying Circus)」から取られています。

1.2. 他言語との比較

言語名公開年主な特徴Pythonとの比較
Perl1987テキスト処理に強いPythonより少し古い
Python1991読みやすさと汎用性4大P言語の中で2番目に古い
PHP1995Web開発向けPythonより新しい
Ruby1995シンプルな文法Pythonより新しい
Java1995大規模システム向けPythonより新しい
C#2000Windowsと親和性が高いPythonより新しい

2.Pythonの特徴

Pythonには多くの特徴がありますが、特に重要なのは次の3つです。

特徴内容
可読性コードがシンプルで読みやすい。自然言語に近い書き方ができる。
生産性短いコードで多くのことが実現できる。開発スピードが速い。
汎用性Web開発、AI、データ分析、組込みなど多様な用途に使える。

2.1. 可読性の高さ

  • Pythonは「実行可能な擬似コード」と称されるほど、直感的な文法が特徴です。
  • 括弧や特殊記号が少なく、インデント(字下げ)でブロックを表現します。
  • 読みやすさ・書きやすさが、初心者にもプロにも好まれています。

2.2. 生産性の高さ

  • 他の言語に比べ、少ない行数で同じ処理が記述できます。
  • スクリプト言語なので、コンパイルせずにすぐ実行できる手軽さも魅力です。

2.3. 汎用性の高さ

  • Pythonはさまざまな分野で利用されています。たとえばWebアプリ開発、AI・機械学習、データ分析、ネットワークプログラミング、IoT、教育用途など。
  • 豊富なライブラリとフレームワークがサポートされています。

3.Pythonのメリット

メリット詳細
初心者にやさしいシンプルな文法でプログラミングの基礎を学びやすい
豊富なライブラリ標準/外部ライブラリが多く、再発明の手間が少ない
大規模なコミュニティ世界中にユーザーがおり、情報やサポートが豊富
クロスプラットフォーム対応Windows/Mac/Linuxで同じコードが動く
教育からビジネスまで幅広く活用学校教育から業務システム開発まで幅広い分野で利用

4.Pythonのデメリット

デメリット詳細
実行速度が遅いCやJavaと比べて動作速度が遅い場合がある
モバイルアプリに不向きスマホアプリ開発では主流ではない
インデントエラーに注意インデント(字下げ)ミスでエラーが起こりやすい
バージョン間の互換性Python2と3で大きな違いがあり、互換性に注意が必要

5.Pythonの主な活用場面

分野具体例
Web開発サイト制作(Django、Flaskなど)
データ分析データ解析、統計処理、グラフ描画(pandas, NumPy, matplotlib)
AI・機械学習機械学習、ディープラーニング(scikit-learn, TensorFlow, PyTorch)
自動化・RPAスクリプトによる作業自動化
組み込み・IoTRaspberry Piなどの小型デバイス制御
教育分野プログラミング入門、STEM教育

 このようにPythonは、初心者にも分かりやすく、かつプロフェッショナルにも強力な道具となる言語です。これからPythonを学ぶことで、様々な分野にチャレンジできる力を身につけることができます。