
【6日でできるPython入門】条件分岐 if文①
Pythonで本格的なプログラムを作成するために欠かせないのが「条件分岐(if文)」です。
if文を使えば「もし〇〇なら〜をする」という処理ができ、入力値によって動作を変えることができます。
これまでの“順番通りの処理”から一歩進み、「状況に応じた判断」をプログラムに組み込むことができるようになります。
本章では、if文の基本構文・使い方・インデントの重要性をしっかり解説します。

1.if文の基本
1.1 if文の構文と実例
if文は次のように記述します。
if 条件式:(←コロンが必要)
(半角スペース4つのインデント)処理内容
条件式には、TrueまたはFalseになる式を書きます。if文の直後にインデントした行が実行されます。
ファイル名: lesson12-1.py
# 気温によって服装をアドバイスするプログラム
temperature = int(input("今日の気温を入力してください:"))
if temperature >= 30:
print("とても暑いので、半袖をおすすめします。")
elif temperature >= 20:
print("過ごしやすい気温です。薄手の服がよいでしょう。")
else:
print("寒いので、上着を着てください。")
実行結果
今日の気温を入力してください:25
過ごしやすい気温です。薄手の服がよいでしょう。
構文 | 意味 |
---|---|
if 条件式: | 条件がTrueなら、下の処理を実行 |
elif 条件式: | 上記がFalseかつ、この条件がTrueなら実行 |
else: | 上記すべてがFalseなら実行 |
1.2 複数条件の分岐
if文はelifやelseと組み合わせて「複数の選択肢」を表現できます。
ファイル名: lesson12-2.py
# 名前から有名人かどうか判定するプログラム
name = input("お名前を入力してください:")
if name.startswith('松本'):
print("あなたは松本さんですね!")
elif name.startswith('山田'):
print("こんにちは山田さん")
else:
print("お会いしたことがありません")
実行結果
お名前を入力してください:松本太郎
あなたは松本さんですね!
キーワード | 説明 |
---|---|
if | 最初の条件 |
elif | 追加の条件(いくつでもOK) |
else | どれにも当てはまらない場合 |
2.インデントの重要性
2.1 Pythonにおけるインデント
Pythonではインデント(字下げ)が非常に重要です。
if文のブロック(実行する処理)は、半角スペース4つでインデントします。
これにより「どこまでがif文の処理範囲か」をPythonが理解します。
ファイル名: lesson12-3.py
score = int(input("テストの点数を入力してください:"))
if score >= 80:
print("よくできました!")
print("次もこの調子で頑張りましょう。")
else:
print("次はもっとがんばりましょう。")
実行結果
テストの点数を入力してください:85
よくできました!
次もこの調子で頑張りましょう。
記述例 | 解説 |
---|---|
if score >= 80: | scoreが80以上なら実行 |
インデントあり | ifのブロック内部であることを示す |
else: | 条件に当てはまらなければ実行 |
2.2. インデントのコツとコーディング規約
- スペースは4つが標準(PEP8推奨)
- if、elif、elseごとにブロック範囲を明確に
- タブではなくスペース推奨(エディタ設定も確認)
3.if文の活用ポイント
ポイント | 説明 |
---|---|
複数の条件式を使う場合 | and / or で複雑な条件も書ける |
入れ子(ネスト)も可能 | if文の中にif文を書ける |
True/False以外でも判定可能 | 空文字、0、空リストは「偽」と判定される |
elifは何回でも使える | 途中でいくつでも追加可能 |
elseは必須ではない | 必要なければ省略できる |
このようにif文は、「条件による分岐」をプログラムに組み込むための重要な基礎文法です。
次は、条件式の詳細やより複雑な使い方も紹介していきます。
まずは基本構文とインデントのルールをしっかり身につけましょう!