【6日でできるPHP入門】プログラミング言語の役割

 パソコンやスマートフォンでさまざまなアプリケーションが使えるのは、「プログラミング言語」を用いてプログラムが作られているからです。
 しかし、コンピューター自体が直接理解できるのは0と1で表される非常に難解な「マシン語」だけ。このギャップを埋めて、より効率的にプログラムを開発・実行するために生まれたのがプログラミング言語です。
 この記事では、プログラミング言語の役割や種類、PHPなど各言語の特徴、実際にWebアプリがどのように動くのかを表や例を交えて解説します。

1.コンピュータと言語の関係

1.1. マシン語と高級言語

種類主な特徴
マシン語0と1の数値の羅列。CPUが唯一理解できる命令10101000 ...
アセンブリ言語マシン語を簡略化した記号で記述MOV AX, 01h
高級言語人間が読みやすい構文。命令は自動的にマシン語へ変換される。PHP, C, Java, Python
  • マシン語はCPUごとに内容が異なり、非常にわかりづらい。
  • 高級言語は人間向けに書かれ、実行にはマシン語への変換が必要。

1.2. 高級言語の種類と実行方式

高級言語で書かれたプログラムを実行するには、マシン語に変換する仕組みが必要です。
その仕組みは主に2種類あります。

実行方式概要代表例
コンパイラソースコードをまとめて機械語に翻訳し、実行ファイルを生成C, C++, Java
インタープリタソースコードを1行ずつ解釈しながら即時に実行PHP, Python, Ruby

スクリプト言語とは?
インタープリタ型で、比較的簡単に書けて実行できるプログラミング言語を「スクリプト言語」と呼びます。
PHPもこのスクリプト言語の代表格です。

2.Webアプリケーションと言語の役割

2.1. Webアプリケーションのしくみ

現代の多くのサービスはWebアプリケーションとして提供されています。
その裏側には「サーバサイド」と「フロントエンド」両方でプログラミング言語が活躍しています。

用語役割・説明主な言語
サーバサイドサーバ上で動作し、データ処理やページ生成PHP, Python, Ruby
フロントエンドユーザーの端末・ブラウザで動作JavaScript, HTML, CSS

Webアプリの動作フロー例(PHPの場合)

  1. ユーザーがWebページで操作
  2. リクエストがWebサーバへ送信
  3. サーバ側のPHPプログラムが実行されHTMLを生成
  4. HTMLがユーザーのブラウザに返されて表示

2.2. サーバサイド言語とPHPの特徴

PHPは「サーバサイドのWebアプリケーション開発」に特化したプログラミング言語です。

項目内容
特化分野Webアプリケーションのサーバサイド処理
実行方式インタープリタ型、スクリプト言語
特徴文法がシンプルで初心者向き。HTMLと組み合わせやすい。
フレームワークLaravelなど多数。セキュリティや効率的な開発をサポート
バージョン履歴PHP5からPHP7、現在はPHP8が主流
注意点PHP5時代のコードはPHP7以降では動かない記述があるため要注意

3.プログラミング言語の実際の利用シーン

3.1. Webアプリの例

  • SNSや掲示板(PHP, JavaScript)
  • ネットショッピングサイト(PHP, Java, Ruby)
  • ブログシステム(PHP, Python)

3.2. 他分野で使われる言語

分野代表的な言語用途例
スマホアプリJava, Swift, KotlinAndroid/iOSアプリ開発
ゲームC++, C#, UnityScriptコンシューマ・PCゲーム開発
データ分析Python, R機械学習・AI・統計処理
組み込み機器C, C++家電やIoTデバイス制御

まとめ

プログラミング言語は、人とコンピューターの橋渡し役を担う存在です。
 人が理解しやすい形でプログラムを書き、それをCPUが処理できる形(マシン語)へ変換する技術があることで、私たちは効率よく多様なシステムを開発・利用できます。
 PHPはWebアプリケーション開発に特化した言語で、インタープリタ型・スクリプト言語の特徴を活かし、現代のWebサービスの根幹を支えています。