
【6日でできるPHP入門】プログラミングの考え方
プログラミングは「言語」や「記法」だけでなく、考え方や発想の整理がとても重要です。
どの言語を使う場合でも、「データ」と「アルゴリズム」、それらをどのように扱うかという視点が不可欠です。
この記事では、料理や日常生活の例に例えながら、プログラミングの基本となるアルゴリズムやデータ構造、フローチャートによる考え方について図や表でわかりやすく解説します。

1.プログラミングの基本構造と発想
1.1. アルゴリズムとデータ構造の関係
プログラミングは、「何をどう処理するか」を設計する作業です。
この2つの観点が常にセットで登場します。
例え | プログラミングでの意味 |
---|---|
材料 | データ(扱う情報や数値、文字列) |
調理手順 | アルゴリズム(処理手順や流れ) |
料理のレシピで例えると
- 材料リスト → データ構造
- 作り方(手順)→ アルゴリズム
1.2. アルゴリズムとデータ構造の具体例
アルゴリズムの例(料理の手順)
- たまねぎを3~4cmに切る
- じゃがいも・にんじんを一口大に切る
- 材料を鍋で炒める
- 水とカレー粉を加えて煮込む
データ構造の例(学生管理)
学籍番号 | 学年 | クラス | 名前 |
---|---|---|---|
25013 | 1 | 3組 | 佐藤隆 |
24014 | 2 | 2組 | 山田花子 |
同じ構造で複数のデータをまとめて管理できる仕組み=データ構造です。
2.アルゴリズムの基本
2.1. アルゴリズムとは「問題解決の手順」
アルゴリズムは「目的を達成するための明確な手順」です。
たとえば、
- 買い物リストから必要な品物を見つける
- 数字の並びを小さい順に並べる
- データベースから特定の条件のデータだけ抜き出す
など、日常生活にもアルゴリズム的思考があふれています。
問題解決の流れ
問題
↓
処理手順(アルゴリズム)
↓
解決
2.2. フローチャートによるアルゴリズム表現
フローチャートは、アルゴリズムの流れを図で表す手法です。
図形 | 意味 |
---|---|
矢印 | 処理の流れ |
長方形 | 何らかの処理 |
丸型長方形 | 開始・終了 |
菱形 | 判断・分岐 |
台形 | ループ開始/終了 |
サンプルフローチャート
- 1~100の乱数を発生
- 値が5以上なら値を出力
- 50未満なら「HelloWorld」と表示
[開始]
↓
[1~100の乱数発生]
↓
[値が50以上か?]──[Yes]──→ [値を出力]
│
[No]
↓
["HelloWorld"表示]
↓
[終了]
3.アルゴリズムの三大処理
3.1. 順次処理・分岐処理・繰り返し処理
アルゴリズムには、以下3つの基本パターンがあります。
処理名 | 説明 | 図解イメージ |
---|---|---|
順次処理 | 順番に一つずつ処理を実行する。 | 処理1 → 処理2 → 処理3 |
分岐処理 | 条件によって処理の流れが分かれる。 | 条件 → Yes/Noで分岐 |
繰り返し処理 | 条件を満たす間、同じ処理を繰り返す。 | [条件]→[処理]→[条件]… |
これらの組み合わせですべてのプログラムが作られています。
この考え方を「構造化プログラミング」といいます。
4.データ構造の発想と活用
4.1. データ構造の実例
データ構造は、情報を効率よく管理・利用するための「箱の形」のことです。
例1:郵便番号の構造
- 1桁目:都道府県
- 2~3桁目:市町村
- 4~7桁目:地域
例2:学生データ管理
- 学籍番号・学年・クラス・名前
こうした属性で学生情報を一括管理できるように設計します。
まとめ
プログラミングの考え方は「何をどうやって処理するか?」を設計する力です。
アルゴリズム(手順)とデータ構造(情報の整理)が両輪となり、これらを組み合わせてあらゆる問題に対応します。
フローチャートや構造化プログラミングの視点を持つことで、効率よく、分かりやすいプログラムを作る土台ができあがります。