
【6日でできるPHP入門】インターネットとサーバ
インターネットとサーバの全体像
現代のインターネット社会では、「サーバ」と呼ばれる存在が私たちの生活を根本から支えています。Webサイトの閲覧やメールの送受信、オンラインゲーム、動画配信サービスなど、ほぼすべてのインターネットサービスはサーバとクライアントのやり取りで成り立っています。この記事では、インターネット上でどのようにサーバが機能し、どのような種類があるのかを解説します。

1.サーバとクライアントの基本
1.1. サーバとクライアントの関係
サーバ(Server)とは、本来「サービスを提供するもの」という意味です。インターネットの世界では、主に以下の2つの意味で使われます。
用語 | 意味 |
---|---|
サーバ(ハードウェア) | サーバOS(LinuxやWindows Server等)が動作する高性能なコンピュータ本体 |
サーバ(ソフトウェア) | クライアントからのリクエストに対し、サービス(処理)を返すプログラムや仕組み |
一方、クライアント(Client)はサービスの利用者側(主にPCやスマホなど)のことを指します。サーバは受け手からのリクエストに応じてサービスを提供し、クライアントはそのサービスを利用します。
1.2. サーバの種類と役割
インターネット上には多様なサーバが存在し、それぞれ異なる役割を持っています。ここでは代表的なものを解説します。
サーバの種類 | 主な役割 | 例 |
---|---|---|
DHCPサーバ | IPアドレス等のネットワーク設定情報を自動で割り当てる。 | 家庭用ルータや企業ネットワーク |
DNSサーバ | ドメイン名とIPアドレスの変換を行う。 | インターネット全体、ISP |
Webサーバ | Webページの配信やリクエスト応答を行う。 | Apache, Nginx, IIS |
2.主要なサーバの仕組み
2.1. DHCPサーバ
DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバは、ネットワークに接続する機器(パソコン、スマホ、ゲーム機など)に対して、IPアドレスなど必要な情報を自動的に割り振るサーバです。
DHCPサーバの特徴
- かつては「固定IPアドレス」を手動で設定するのが一般的でしたが、現在はDHCPサーバのおかげでネットワーク機器の設定が非常に簡単になっています。
- 家庭用ルータや企業内サーバ、ISP(インターネットサービスプロバイダ)でも利用されています。
2.2. DNSサーバ
DNS(Domain Name System)サーバは、分かりやすい文字列のドメイン名(例:example.com)と、実際に通信に使うIPアドレス(例:192.168.1.1)を対応させる仕組みです。
DNSサーバの動き(例)
- 利用者が「www.example.com」にアクセス
- DNSサーバがIPアドレス「93.184.216.34」などを返す。
- クライアントは返されたIPアドレス宛に通信し、Webページを取得
項目 | 内容 |
---|---|
ドメイン名 | 人間に分かりやすい文字列(例:hoge.co.jp) |
IPアドレス | 通信機器を特定する番号(例:192.168.1.1) |
役割 | ドメイン名とIPアドレスを相互変換する。 |
2.3. Webサーバ
Webサーバ(Web Server)は、Webページのデータ(HTML, CSS, 画像など)をインターネット経由でクライアントに配信するサーバです。
WebサーバはHTTPやHTTPSという通信規約(プロトコル)を利用して、Webブラウザからのリクエストに応じ、ページの情報を提供します。
サーバ名 | 主な特徴 |
---|---|
Apache | 世界で最も利用されるオープンソース |
Nginx | 高速処理・負荷分散に強い |
IIS | Windows環境に最適化 |
まとめ
インターネットの多様なサービスの背後には、「サーバ」と呼ばれる仕組みやプログラムが存在します。
DHCPサーバはネットワーク設定の自動化、DNSサーバは人間に分かりやすいドメイン名の利用、Webサーバは情報配信といった役割を担い、クライアント(利用者)と協調しながら世界中の通信を支えています。
これらサーバの仕組みを知ることで、より深くインターネットの仕組みを理解できるようになるでしょう。