【6日でできるPHP入門】HTMLとPHPの関係

 Web開発においては、HTMLとPHPを組み合わせて使うことが一般的です。HTMLはWebページの構造や見た目を決めるマークアップ言語ですが、PHPは動的にページの内容を生成するサーバーサイドのスクリプト言語です。この記事では、HTMLとPHPの関係や、HTMLの中にPHPをどのように埋め込むかをわかりやすく解説します。

1.HTMLとPHPの基本的な関係

1.1. HTMLの中にPHPを埋め込む方法

PHPファイルでは、HTMLとPHPのコードを自由に組み合わせて記述できます。
PHPスクリプトは <?php ... ?> で囲み、HTMLタグの中にも直接埋め込むことができます。

用途
HTMLのみ<h2>見出し</h2>
PHPのみ<?php echo "メッセージ"; ?>
HTML + PHPの組み合わせ<p><?php echo "文章"; ?></p>

サンプル1:HTMLの中にPHPを埋め込む

ファイル名: lesson21_1.php

<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
    <title>PHPとHTMLの組み合わせ例</title>
    <meta charset="UTF-8">
</head>
<body>
    <h1>今日の天気情報</h1>
    <p><?php echo "今日は晴れです。"; ?></p>
</body>
</html>

実行結果

解説

  • <p><?php echo "今日は晴れです。"; ?></p> の部分で、PHPスクリプトがHTML内に埋め込まれています。
  • 実際の表示結果はPHPが出力した内容がHTMLとして表示されます。

1.2. 複数箇所へのPHP埋め込み

1つのファイル内に複数の場所でPHPを埋め込むことができます。

ファイル名: lesson21_2.php

<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
    <title>PHPの埋め込み例</title>
    <meta charset="UTF-8">
</head>
<body>
    <h2><?php echo "お知らせ"; ?></h2>
    <ul>
        <li><?php echo "イベントは13時から開始です。"; ?></li>
        <li><?php echo "参加費は無料です。"; ?></li>
    </ul>
</body>
</html>

実行結果

2.PHP実行の仕組みと出力されるHTML

2.1. PHPが埋め込まれたHTMLの処理の流れ

  1. ブラウザからPHPファイルにアクセスする。
  2. Webサーバー(Apacheなど)がPHPを実行
  3. PHP部分が実行され、その出力だけがHTMLとしてブラウザに返される。

表:PHP埋め込みと実際のHTML出力の比較

ファイルの記述例ブラウザで表示されるHTML
<p><?php echo "ようこそ!"; ?></p><p>ようこそ!</p>
<h3><?php echo "重要なお知らせ"; ?></h3><h3>重要なお知らせ</h3>

2.2. ページソースで確認できる内容

 Webページを表示した後に右クリックで「ページのソースを表示」を選ぶと、PHPが実行されたあとの純粋なHTMLだけが表示されます。PHPスクリプトそのものは外部からは見えません。

「lesson21_1.php」のページのソースで確認できるHTML

3.PHPで生成したHTMLと動的なページ

PHPを使えば、ユーザーの入力や日時に応じて動的にHTMLを生成できます。

サンプル2:日付に応じたメッセージ表示

ファイル名: lesson21_3.php

<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
    <title>日付で変わるページ</title>
    <meta charset="UTF-8">
</head>
<body>
    <h2>本日のメッセージ</h2>
    <p>
        <?php
            $today = date("Y年m月d日");
            echo "今日は " . $today . " です。";
        ?>
    </p>
</body>
</html>

実行結果

解説

  • PHPのdate命令で現在の日付を取得し、HTMLに埋め込んでいます。

まとめ

  • PHPはHTMLの中に直接埋め込むことができるため、動的なWebページの生成が可能。
  • PHPで処理した結果だけがHTMLとしてブラウザに表示され、PHPのコード自体は外部から見えない
  • ページ内の複数箇所にPHPを埋め込んで、ユーザーごと・日時ごとに異なる内容を表示できる。
  • PHPとHTMLの連携を理解することで、柔軟でインタラクティブなWebページが作れる。

 このようにHTMLとPHPを組み合わせることで、静的なページだけでなく、内容を変化させられる動的Webページを簡単に作成できます。