【6日でできるPHP入門】コンピューターの仕組み

 私たちが日々使うパソコンやスマートフォンは、「コンピューター」と呼ばれる仕組みの上で動いています。PHPなどのプログラムを学ぶ前に、まずはコンピューターの基本構造や主要な部品について理解することが大切です。
 この記事では、CPUやメモリ、ストレージなど主要なハードウェアの役割や特徴を図や表を交えて解説します。この基礎知識が、今後のプログラミング学習や実際のシステム構築に必ず役立ちます。

1.コンピューターの主要な構成と部品

1.1. コンピューターの全体像

コンピューターは、さまざまな部品が集まって動作しています。主な構成部品とその役割は下記の通りです。

部品名主な役割
CPUプログラムの命令を実行し、計算や制御を行う。
メインメモリ(RAM)一時的にデータやプログラムを記憶する。
補助記憶装置(HDD/SSD/フラッシュメモリ)データやプログラムを長期間保存する。
入力装置キーボードやマウスなど、情報を入力するための装置
出力装置ディスプレイやプリンタなど、情報を表示・出力する装置
マザーボード各部品を接続し、全体を統合する基盤
バス各部品間でデータをやり取りするための電気信号の経路

ポイント:スマートフォンやタブレット、ゲーム機なども基本構造は同じです。

1.2. 部品同士のつながりと信号の流れ

  • 各部品は「マザーボード」に装着され、「バス」と呼ばれる信号線で接続されています。
  • コンピューターは「入力」→「処理」→「出力」のサイクルで動きます。

例:入力・処理・出力の流れ

役割
入力装置キーボードやマウス(情報を入力)
処理(CPU・メモリ)データの計算・記憶・プログラム実行
出力装置ディスプレイ・プリンタ(結果を表示)

2.主要ハードウェアのしくみと役割

2.1. CPU(中央演算処理装置)

CPU(Central Processing Unit)は、コンピューターの「頭脳」にあたる部分です。
主な役割は、プログラムの命令を解釈し、演算や制御を行うことです。

CPUが行う主な処理の流れ

  1. メモリから命令を読み込む
  2. 命令に従ってデータを取得・処理
  3. 結果をメモリや出力装置に書き込む
CPUの特徴説明
心臓部・頭脳と呼ばれるすべての制御・演算を担当
プログラムはメモリに記録実行時に命令を読み出して実行
マシン語CPUが直接理解できる唯一の言語

2.2. メモリ(記憶装置)

コンピューターのメモリには種類があり、役割も異なります。

メモリの種類役割・特徴
RAMデータやプログラムを一時的に記憶。電源OFFで消える
ROM読み出し専用。電源OFFでも内容が消えない
フラッシュメモリ書き換え可能で電源OFFでも内容保持。USBメモリやSSDなど

メインメモリ(RAM)の役割と仕組み

  • アドレス(番地)ごとにデータを記録
  • プログラム実行中のデータや処理内容を一時保存

メモリアドレスのイメージ表

アドレス0001000200030004
データ20558834

2.3. 補助記憶装置(HDD・SSD・フラッシュメモリ)

  • ハードディスク(HDD)
    磁気ヘッドで回転する円盤からデータを読み書きします。大容量ですが衝撃に弱く、機械的な可動部があります。
  • SSD/フラッシュメモリ
    電気的にデータを読み書き。速いですが、書き込み回数に制限あり。ノートPCやスマホのストレージ、USBメモリもこれにあたります。
補助記憶装置主な用途・特徴
ハードディスク大容量・安価・機械式で衝撃に弱い。
SSD高速・高価・耐衝撃性・書き換え回数に制限がある。
フラッシュメモリ持ち運びやすい・電源OFFでも内容保持

3.ハードウェア同士の役割分担と特徴

装置種別主な役割特徴・注意点
CPU計算・制御の中心性能向上で全体が高速化
メインメモリ(RAM)一時保存大きいほど同時処理に有利
ROM起動に必要な情報保持基本的に書き換えできない
フラッシュメモリ外部記憶・高速転送書き換えに限度あり
ハードディスク長期データ保存可動部の故障や衝撃に弱い
SSD高速・静音・小型高価・寿命に限度

まとめ

コンピューターは、CPU・メモリ・記憶装置・入出力装置など多くの部品が役割分担しながら動作しています。
ハードウェアの特徴や仕組みを知ることで、プログラムの動きやパソコンの性能向上の意味もより理解できるようになります。