
【6日でできるPHP入門】比較演算子
プログラミングにおいて、「値が等しいか」「大きいか」「小さいか」といった比較は、条件分岐や繰り返し処理の基礎となります。
PHPでは、こうした判定を行うために「比較演算子(ひかくえんざんし)」が用意されています。
この記事では、比較演算子の基本や使い方、特に「==」と「===」の違いなどをサンプルとともに詳しく解説します。

1.比較演算子の基本と種類
1.1. 主な比較演算子と意味
演算子 | 使用例 | 意味 |
---|---|---|
== | $a == $b | $aと$bが「値」として等しい |
=== | $a === $b | $aと$bが「値」と「型」ともに等しい |
!= | $a != $b | $aと$bが「値」として等しくない |
!== | $a !== $b | $aと$bが「値」または「型」が等しくない |
< | $a < $b | $aが$bより小さい |
> | $a > $b | $aが$bより大きい |
<= | $a <= $b | $aが$b以下 |
>= | $a >= $b | $aが$b以上 |
1.2. 使用例と結果
例 | $a | $b | 比較 | 結果 |
---|---|---|---|---|
$a == $b | 8 | "8" | true | 値が同じなのでtrue(型は問わない) |
$a === $b | 8 | "8" | false | 型が異なるためfalse |
$a != $b | 8 | 5 | true | 8と5は等しくないのでtrue |
$a > $b | 8 | 5 | true | 8は5より大きい |
$a <= $b | 8 | 8 | true | 8は8以下 |
2.「==」と「===」の違いを理解しよう
2.1. 型も含めた比較と値だけの比較
演算子 | 比較内容 | 判定基準 | 使い分け例 |
---|---|---|---|
== | 値だけを比較 | 型は自動変換して比較 | 数値と文字列を一緒に比較したい場合 |
=== | 値と型の両方を比較 | 型も一致する必要がある | 厳密に同じ型かどうかもチェックしたい場合 |
サンプル1:==と===の違い
ファイル名: lesson29_1.php
<?php
$num = 7; // 整数
$text = "7"; // 文字列
if ($num == $text) {
echo "== : 値が等しいと判定されました。<br>";
} else {
echo "== : 等しくありません。<br>";
}
if ($num === $text) {
echo "=== : 値も型も等しいと判定されました。";
} else {
echo "=== : 値または型が異なります。";
}
?>
実行結果

解説
- 「==」では数値と文字列の区別なく「7」と「"7"」を同じとみなす
- 「===」では型も厳密に一致しないと「等しい」とはならない
3.その他の比較演算子のサンプル
サンプル2:大小比較・等しくない比較
ファイル名: lesson29_2.php
<?php
$x = 15;
$y = 20;
if ($x < $y) {
echo "{$x}は{$y}より小さいです。<br>";
}
if ($x != $y) {
echo "{$x}と{$y}は異なる値です。<br>";
}
if ($x >= 10) {
echo "{$x}は10以上です。";
}
?>
実行結果

4.比較演算子の注意ポイント
==
(等しい)は型の自動変換あり、===
(厳密な等しい)は型も一致が必要- 不等号(<, >, <=, >=)は数値、日付などでもよく使う
- 文字列同士の比較はアルファベット順・文字コード順で判定される
まとめ
- 比較演算子は値や型を比較し、条件分岐や繰り返し処理で活用される
- 「==」は値のみ、「===」は値と型を厳密に比較
- 使い分けを意識しながら安全で分かりやすいコードを書こう
さまざまな値や型の組み合わせで比較演算子を試し、挙動をしっかり理解しましょう。