
【6日でできるJava入門】制御文③ forループ
ここでは、繰り返し処理をより簡潔に書くための「forループ」について解説します。for文は、繰り返し回数があらかじめ決まっている場合や、配列の全要素を順番に処理したいときに特に便利です。while文と機能は似ていますが、for文ではループの初期化、継続条件、更新処理をひとつの行にまとめて記述できるため、よりスッキリとしたコードになります。ここではfor文の書式や実際の使い方、ネスト(入れ子)、if文との組み合わせなどを詳しく解説します。

1.for文の基本構文と使い方
1.1. for文の構文と各部の意味
| 要素 | 内容例・説明 |
|---|---|
| 初期化 | ループ開始時に一度だけ実行(例:int i = 0) |
| 継続条件 | 繰り返し続ける条件(例:i < 5、条件がfalseで終了) |
| 更新処理 | 各ループの最後に実行(例:i++) |
| ブロック | {}で囲まれた繰り返し実行される部分 |
for文の基本形
for (初期化; 継続条件; 更新処理) {
// 繰り返したい処理
}1.2. 配列とfor文の例
ファイル名: lesson10_1.java
public class lesson10_1 {
public static void main(String[] args) {
String[] animals = {"犬", "猫", "うさぎ", "パンダ"};
for (int i = 0; i < animals.length; i++) {
int num = i + 1;
System.out.println(num + "番目の動物:" + animals[i]);
}
}
}実行結果
1番目の動物:犬
2番目の動物:猫
3番目の動物:うさぎ
4番目の動物:パンダ2.for文の応用例・スコア集計・入れ子
2.1. 配列を使った得点計算プログラム
ファイル名: lesson10_2.java
public class lesson10_2 {
public static void main(String[] args) {
int[] correct = {3, 1, 4, 2, 2, 3, 1};
int[] answer = {3, 2, 4, 2, 1, 3, 1};
int score = 0;
for (int i = 0; i < correct.length; i++) {
if (correct[i] == answer[i]) {
score++;
}
}
System.out.println("合計得点:" + score);
}
}実行結果
合計得点:52.2. for文のネスト(入れ子)
for文の中にfor文を入れることで、二重ループ処理も可能です。
例:九九表の出力
ファイル名: lesson10_3.java
public class lesson10_3 {
public static void main(String[] args) {
for (int i = 1; i <= 3; i++) {
for (int j = 1; j <= 3; j++) {
System.out.print(i * j + "\t");
}
System.out.println();
}
}
}実行結果
1 2 3
2 4 6
3 6 92.3. if文との組み合わせ例
ファイル名: lesson10_4.java
public class lesson10_4 {
public static void main(String[] args) {
for (int i = 1; i <= 10; i++) {
if (i % 2 == 0) {
System.out.println(i + " は偶数です");
}
}
}
}実行結果
2 は偶数です
4 は偶数です
6 は偶数です
8 は偶数です
10 は偶数ですまとめ
このようにfor文を使うことで、回数指定の繰り返しや配列の全要素処理が効率的に書けます。
さらにif文と組み合わせれば、条件によって分岐する処理も柔軟に記述できます。
繰り返し処理の代表として、for文のパターンをぜひ身につけてください。
