【6日でできるHTML&CSS入門】CRUDとは

 Webアプリケーションをはじめ、さまざまなソフトウェア開発の基本となる考え方が「CRUD(クラッド)」です。CRUDとは「Create(作成・登録)」「Read(読み取り)」「Update(更新・変更)」「Delete(削除)」の頭文字を取った言葉で、データを扱うシステムの4大基本操作を表します。

 多くのWebアプリケーション―たとえば掲示板、ブログ、SNS、ショッピングサイト―は、このCRUDの4機能を組み合わせることで成り立っています。

操作英語日本語での意味代表的な機能例
CCreate登録・新規作成新規投稿、会員登録
RRead読み出し・参照投稿一覧、ユーザー情報閲覧
UUpdate更新・変更投稿内容の編集、プロフィール変更
DDelete削除投稿の削除、退会処理

1.CRUDの基本とWebアプリの機能

1.1. CRUDが使われる場面

Webアプリでは、ユーザーの操作やシステムの動きの多くがCRUDのどれかに当てはまります。
掲示板アプリを例に、具体的な場面を示します。

操作掲示板での例
Create新規投稿を作成・登録する。
Read投稿一覧や詳細を表示する。
Update投稿内容を編集・変更する。
Delete投稿を削除する。

1.2. CRUDの全体像と流れ

一般的なWebアプリ(例:掲示板)の1サイクルは、以下の流れになります。

  1. 投稿ページにアクセス(Read)
  2. 投稿フォームに内容を入力し、送信(Create)
  3. 投稿がデータベースに保存される(Create)
  4. 保存された内容が一覧に表示される(Read)
  5. ユーザーが投稿を編集(Update)や削除(Delete)できる

このように、Webアプリのほぼ全ての操作はCRUDで説明できるのが大きな特徴です。


2.LAMP環境とCRUD処理の流れ

2.1. LAMP構成の復習

要素役割
LinuxサーバのOS
ApacheWebサーバ
MySQLデータベース
PHPサーバサイドプログラム言語

LAMPは、Webアプリの開発と運用でよく使われる代表的な構成です。

2.2. 掲示板アプリにおけるCRUD処理の流れ

掲示板を例に、LAMP環境での「新規投稿(Create)」の流れを整理します。

手順動作内容
1ユーザーが投稿内容を入力し、「登録」ボタンを押す。
2WebブラウザからリクエストがWebサーバに送信される。
3Webサーバ(Apache)がPHPプログラムを実行
4PHPプログラムがデータベース(MySQL)に接続し、投稿内容を保存
5登録完了後、投稿一覧ページへリダイレクト(遷移)
6一覧ページがHTMLとしてレスポンスされる。
7ブラウザに新しい投稿が表示される。

図解イメージ

ユーザー → 投稿フォーム入力 → 登録ボタンクリック
↓
Webサーバへリクエスト → PHPプログラム起動
↓
MySQLに保存(Create)
↓
投稿一覧ページへリダイレクト(Read)

※ 編集(Update)や削除(Delete)の場合も、基本的な流れは同じです。

まとめ

 CRUDとは「Create」「Read」「Update」「Delete」の頭文字をとった、データを管理するための4つの基本機能を意味します。
Webアプリの開発では、ほぼ全ての操作がCRUDに集約されていると言えるほど、重要な概念です。