
【6日でできるHTML&CSS入門】Bootstrapの利用
WebデザインやWebアプリ開発の現場では、見栄えのよいサイトを素早く作るためのツールが重要です。その代表例が「Bootstrap」です。Bootstrapを利用すれば、CSSやHTML、JavaScriptの専門知識がそこまでなくても、プロ品質のWebページを手軽に制作できます。本記事では、Bootstrapの概要や導入方法、基本的な使い方まで、サンプルを交えて解説します。

1.Bootstrapの基礎知識
1.1. Bootstrapとは何か
Bootstrapは、HTML・CSS・JavaScriptがセットになったフロントエンドフレームワークです。元々Twitter社が開発したことから「Twitter Bootstrap」と呼ばれていましたが、現在は単に「Bootstrap」と呼ばれています。
Bootstrapを使えば、あらかじめ用意されたスタイルやコンポーネントを組み合わせるだけで美しいWebページを作れるのが大きな特徴です。
用語 | 概要 |
---|---|
Bootstrap | CSS/JSがセットになったWebフレームワーク |
コンポーネント | ボタンやナビバー、グリッドなどの部品・パーツ |
レスポンシブ | 画面サイズに応じて自動的にレイアウトが変化すること |
1.2. なぜBootstrapを使うのか?
- デザインテンプレートが豊富:ボタンやナビゲーション、グリッドレイアウトなどを簡単に作成できる。
- レスポンシブ対応が容易:スマホやPCなど、どんなデバイスでも見やすいレイアウトが自動で適用される。
- 導入が簡単:CSSやJavaScriptのリンクを貼るだけ
- 無料で利用可能
1.3. Bootstrap 5の主な特徴
現在主流となっている「Bootstrap 5」では、従来バージョンよりシンプルで使いやすく、モダンなWeb開発に最適な設計になっています。
主な特徴は次のとおりです。
特徴 | 解説 |
---|---|
jQuery不要 | JavaScriptプラグインも標準JSで動作 |
新しいグリッド構造 | より柔軟なレイアウトが可能 |
より軽量な構成 | ファイルサイズが小さくなった |
2.Bootstrapの導入方法
2.1. Bootstrapファイルの入手方法
Bootstrapを利用するには、公式サイトからCSS/JSファイルを入手する必要があります。
公式ダウンロードサイト:https://getbootstrap.jp/
方法 | 概要 | 利点 |
---|---|---|
CDNリンクで利用 | Web上のBootstrapファイル利用 | ダウンロード不要ですぐ使える。 |
ダウンロードして配置 | ファイルを自分で持つ | オフラインでも使える・細かく編集可能 |
Bootstrapの公式サイトから、ダウンロードのリンクをクリックします。

「ダウンロード」ボタンをクリックして、BootstrapのZIPをダウンロードします。

2.2. ファイル配置の例(ローカルで利用する場合)
BootstrapのZIPを展開し、以下のような構成で配置します。
※「CSS」「js」フォルダーには、複数のファイルが含まれています。HTMLサンプルの「lesson52_1.html」に必要なファイルは「bootstrap.min.css」「bootstrap.min.js」ですが、それ以外のファイルも「CSS」「js」フォルダーに保存しておきます。
project/
├── css/
│ └── bootstrap.min.css
├── js/
│ └── bootstrap.min.js
├── index.html
3.Bootstrapを使ったHTMLサンプル
3.1. 基本的なHTMLの例
ファイル名: lesson52_1.html
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<title>Bootstrap サンプル</title>
<meta charset="UTF-8">
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
<!-- BootstrapのCSSを読み込む -->
<link href="css/bootstrap.min.css" rel="stylesheet">
</head>
<body>
<div class="container">
<h1 class="mt-4 mb-3">はじめてのBootstrap</h1>
<p>これはBootstrapを利用した最初の例です。</p>
<button class="btn btn-primary">ボタン例</button>
</div>
<!-- BootstrapのJavaScriptを読み込む -->
<script src="js/bootstrap.min.js"></script>
</body>
</html>
表示例
余白が整ったタイトルと本文、青色のボタンが表示されます。

3.2. 主なクラスやタグの意味
クラス/タグ | 用途・効果 |
---|---|
.container | 中央寄せ+余白を持つ主要レイアウト枠 |
.btn, .btn-primary | ボタンの装飾・青色ボタン |
<meta name="viewport"> | レスポンシブ対応のための設定 |
3.3. Bootstrapの主な部品(コンポーネント)
Bootstrapには数多くの便利な部品(コンポーネント)が用意されています。
コンポーネント | 概要 | 使い方例 |
---|---|---|
ボタン | 見栄えの良いボタン | <button class="btn btn-success">OK</button> |
ナビゲーション | メニューやタブなど | <nav class="navbar navbar-expand-lg"></nav> |
グリッド | レイアウト用の行・列 | <div class="row"><div class="col"></div></div> |
フォーム | 入力欄や送信ボタンなど | <input class="form-control"> |
4.Bootstrapタグ・クラス解説表
クラス/タグ名 | 主な用途 |
---|---|
<link href="..."> | CSSファイルを読み込む |
<script src="..."> | JavaScriptファイルを読み込む |
.container | 主要なレイアウト枠 |
.btn | ボタン全般の基本デザイン |
.btn-primary | メインの青色ボタン |
.form-control | テキストボックスやセレクトボックスの装飾 |
.row, .col | グリッドレイアウト(行・列) |
.navbar | ナビゲーションバー |
まとめ
- BootstrapはCSS/JSがセットのフレームワークで、誰でも簡単に美しいWebサイトが作れる。
- ファイルをダウンロードまたはCDNで利用し、HTMLにリンクするだけで使える。
- 用意された**豊富なクラスや部品(コンポーネント)**を利用して、見栄えや機能を大幅にアップできる。
- レスポンシブ対応も標準なので、スマホ・タブレット・PCすべてに最適化したWebページを素早く構築できる。